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ヒト各種癌組織中の新しい糖鎖性癌=胎児抗原(SSEA抗原群)の化学的本体の解明

研究課題

研究課題/領域番号 60015039
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

神奈木 玲児  京都大学, 医, 助手 (80161389)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード癌抗原 / 糖鎖抗原 / SSEA-1 / 胎児性抗原 / モノクローナル抗体 / 癌性ムチン
研究概要

SSEA-1抗原は、もともとマウスの胚性抗原として記載されたものであるが、ヒト癌でも、このSSEA-1抗原やさらにそれに様々の修飾の加わった糖鎖抗原が多量に蓄積してくる。我々はすでにシアリルSSEA-1抗原やフコシルSSEA-1抗原がいろいろな癌患者の血清中に増量しており、これが癌の血清診断に用いうることをあきらかにしてきた。今回の研究は、ヒト癌細胞で作られているこれらSSEA-1抗原群の生化学的な性格を解明することを目的としている。
この目的のため、まず培養ヒト癌細胞15種のうち、培養上清にこれらの抗原を分泌するものがあるかどうかを検索した。その結果、肺癌由来のPC-9株と、大腸癌由来のL-1株が、最も大量にこれら抗原を分泌し、かつ、シアリルSSEA-1とフコシルSSEA-1抗原の両者を共に産生している点から最もよい実験モデルであることが判明した。
諸々の生化学的手技を用いて、これらのヒト癌細胞の産生分泌するシアリルSSEA-1抗原についてその性質を検索したところ、分子量は100万以上の高分子物質で、その分子量のうち60-80%を糖が占め、糖鎖とコア蛋白質との結合はO-グリコシド結合であり、また糖鎖は多量の硫酸基を有することがわかった。これは従来の命名では、スルホムチンに近い性格である。
これに対しフコシルSSEA-1抗原の方は、分子量はシアリルSSEA-1抗原とあまり差がないが、分子中に占める糖鎖の割合はシアリルSSEA-1抗原より低く 糖鎖とコア蛋白質の結合様式にはアルカリ耐性の結合、すなわちN-グリコシド結合が少なからず存在することが判明した。これらの成績は諸種の学会および学術雑誌に報告した。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Cancer Research. 45. 3711-3717 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Journal of Biological Chemistry. 260. 6410-6415 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Proceedings of National Academy of Sciences,U.S.A.82. 6075-6079 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Journal of lmmunology. 135(3). 1911-1913 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Journal of Biological Chemistry. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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