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ポリオーマ大,中,小型T抗原の癌化における共同作用とそのオンコジレ研究への応用

研究課題

研究課題/領域番号 60015042
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 嘉明  京都大学, ウ研, 教授 (80004612)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1985年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
キーワード小型T抗原 / 共同作用 / オンコジン / レトロウイルスベクター / NIH3T3細胞 / 核内局在型オンコジン産物
研究概要

ポリオーマウイルス癌遺伝子産物、大・中・小型T抗原のうち小型T抗原の機能に関する知見は今まで極端に少なかった。 理由の一つは、小型T抗原のみを発現する細胞を今までどの研究室でも単離する事が出来なかった事である。 我々はネオマイシン耐性遺伝子を組込んだレトロウイルスベクターに小型T抗原遺伝子を挿入し、これをパッケジング欠損変異を持つマウス白血病ウイルスゲノムを内在性に持つマウス細胞にトランスフェクトする事により、ヘルパーフリーの複製欠損RNAウイルスを得た。 このウイルスをNIH3T3細胞に感染させ、G418耐性細胞を単離する事により小型T抗原のみを発現している細胞クローンを多数得た。 これらの細胞を調べる事により、1.小型T抗原は主として核内に局在する事、2.アクチンケーブルには殆ど影響を及ぼさない事、3.32キロダルトンの細胞蛋白と結合している事、4.飽和密度に達したNIH3T3細胞の増殖を促す事、5.ごく微弱なアンカレッジ・インデペンデント増殖を促す作用のある事、6.ヌードマウスに腫瘍原性はない事等の知見を得た。 次で小型T抗原と他のT抗原の間に共同作用があるかどうか調べ、現在まで予備的結果として、NIH3T3細胞で中型T抗原と共同的に働らく事が判明している。 この結果は、小型T抗原の一次構造はC端の4個のアミノ酸を除くすべてが中型T抗原のN端半分と全く同一であるにも拘らず、小型T抗原は中型T抗原と全く別な独立の機能を持つ事を強く示唆する。
我々の研究で明らかになった事の一つは、ポリオーマウイルスは核内に局在する産物を作る癌遺伝子を二種持つという点である。 既知の核内局在型オンコジン産物も同様に二種に分類されるのかどうか、今後検討を加えたい。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] CANCER CELLS. 4. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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