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Cキナーゼとカルシウムによる細胞増殖の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 60015055
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

高井 義美  神戸大学, 医, 教授 (60093514)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1985年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワードプロテインキナーゼ / 細胞増殖因子 / 発癌プロモーター / ジグリセリド / カルシウムイオン / cyclicAMP / 癌遺伝子
研究概要

最近,細胞増殖の制御にc-myc遺伝子が関与していることが明らかにされている。私共は細胞増殖因子による細胞増殖の制御機構を解明する目的で、Swiss3T3細胞を用いて、細胞増殖因子と発癌プロモーターの細胞膜受容伝達機構、特にCキナーゼと【Ca^(2+)】を介する受容伝達機構について検討を行っているが、本がん特別研究では、この伝達機構とc-myc遺伝子の活性化との関連について解析を行った。
Platelet-derived growth factorや fibroblast growth factorはイノシトールリン脂質代謝を促進してジグリセリド-Cキナーゼ系と【Ca^(2+)】系の2つの伝達系を活性化し、これら2つの伝達系は互いに非依存的にc-myc遺伝子の発現を促進した。一方、epidermal growth factorはc-myc遺伝子を活性化したが、これら2つの伝達系を作動させなかった。Prostaglandin E、はイノシトールリン脂質代謝を介することなく【Ca^(2+)】動員とcyclic AMP 産生を惹起し、c-myc遺伝子を活性化した。一方、発癌プロモーターのホルボールエステルは直接Cキナーゼに作用してc-myc遺伝子を活性化した。大腸癌のプロモーターとして知られている胆汁酸は、fibroblast growth factorによるジグリセリド産生を促進して、その結果Cキナーゼを活性化した。胆汁酸とc-myc遺伝子の活性化の関係については未解決である。上記の細胞増殖因子やホルボールエステルはインスリンの存在下でDNA合成を促進した。胆汁酸はfibroblast growth factorによるDNA合成をさらに促進した。
以上の解析結果から、Swiss3T3細胞ではc-myc遺伝子の活性化に、ジグリセリド-Cキナーゼ、【Ca^(2+)】およびcyclic AMPの3つの伝達系が関与していることが明らかとなった。また、これらの伝達系はc-myc遺伝子の発現を介してDNA合成に関与していると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] The Journal of Biological Chemistry. 260-3. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] FEBS LETTERS. 191-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] FEBS LETTERS. 193-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] The Journal of Biological Chemistry. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Cancer Research. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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