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ヒトIAP遺伝子の単離とヒト腫瘍との関連

研究課題

研究課題/領域番号 60015088
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関北里大学

研究代表者

小野 雅夫  北里大学, 医, 講師 (40050645)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードヒト / 内在性 / レトロウイルス / クローニング / 遺伝子構造 / ヒト癌
研究概要

ヒトを含むすべての脊椎動物は、親から子へ垂直伝達される内在性のレトロウイルス遺伝子を持っている。しかしながら、ヒトにおける内在性レトロウイルス遺伝子の、種類・構造・類縁関係や、腫瘍との因果関係については不明な点が多い。マウス・ハムスターなどのゲッ歯目動物の染色体上に多数存在している小胞内A粒子(IAP)遺伝子は、A型の内在性レトロウイルス遺伝子で、トランスポゾンのようにinsertion mutagenとして、細胞癌遺伝子を活性化できることが示された。したがって、内在性レトロウイルス遺伝子は細胞癌化に関与している可能性がある。
われわれは一昨年、ハムスターIAP遺伝子の全塩基配列(7951bp)を決定した。その結果、IAP遺伝子はB型・D型レトロウイルす遺伝子により近い内在性レトロウイルス遺伝子であることを明らかにするとともに、逆転写酵素(pol)をコードする領域は、レトロウイルス間でよく保存されていることを確認した。この経験をもとに、ハムスターIAP遺伝子のpolをプローブにして、ヒトDNA中にIAP遺伝子に似た遺伝子を見い出すことができた。そこで、これらの遺伝子とヒト癌との関連を明らかにする第一歩としてクローニングを行なった。その結果、これらの遺伝子はその両端に約970bpのLTRを持つ全長約9kbの遺伝子で、正常人のDNA中にパプロイドゲノム当たり50コピー存在しており、IAP(A型)遺伝子のみならず、MMTV(B型)遺伝子にもよく似ていることを明らかにした。そして、推定されるプライマーtRNAがリジン(K)tRNAであったことから、これらの遺伝子をHERV-K遺伝子と命名した。
現在、HERV-K遺伝子の全塩基配列を決定するとともに、ヒト癌に特異的なHERV-K遺伝子の発現・転移・増幅を調べることにより、ヒト癌との因果関係を明かにする研究を進行させている。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] J.Virol. 55. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Nature. 315. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Nature. 318. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Immunogenetics. 22. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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