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非放射性in situ hybridization法によるoncogeneの局在

研究課題

研究課題/領域番号 60015094
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関東海大学

研究代表者

中根 一穂  東海大学, 医, 教授 (60164240)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1985年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
キーワード癌遺伝子 / 非放射性in situ hybridization / DNP / HL-60 / c-myc / 免疫組織化学
研究概要

癌の生態研究には細胞分化に伴うoncogeneの動態を知る必要がある。Oncogeneの動態は核DNA内での有無、oncogeneのmRNAへの転写及びmRNAから蛋白への翻訳の三段階にて検索できるが、これらを個々の細胞の分化程度と照らし合わせて検討するには、細胞単位でoncogeneとそのmRNAの局在を組織化学的に証明しなくてはならない。このためmRNAの細胞内局在の証明法(EIHISH)の開発に努めた。本研究では特に、DNPをcDNAに標識する条件、DNP標識cDNAと組織内mRNAとを効率よくhybridizationさせるための組織の処理法を検討した。EIHISHで正常細胞及び同調したHL60細胞でのc-myc遺伝子の発現状態を観察したところ、c-myc mRNAは組織内では増殖期の細胞に検出され、細胞周期中ではG1期に発現されるが、GO期へと分化した細胞では消滅した。このことは、c-mycは細胞の増殖性に関係することを示唆している。また、正常組織及び癌組織においてc-myc mRNAとc-myc蛋白は常に共存することが今回の研究で明らかにされた。従って、c-myc遺伝子発現状態の組織及び細胞レベルにおける検索には必ずしも核酸レベルでの手法を必要としないと考えられるが、c-myc蛋白は細胞核から細胞質へ組織標本作製過程で移行することが明らかにされたので、c-myc蛋白は産生過程で細胞質に存在するのか、固定の過程で細胞質に移行したのかを免疫組織化学的に判断することは困難であるため、この何れかを判断するにはin situ hybridization法によるc-myc-mRNAの局在の証明を必要とした。EIHISH法の解像力はオートラジオグラフィーに比べて格段に良いのが特長なので、エポン又はJB-4に包埋された組織切片上での方法が確立されれば、c-myc mRNAと細胞質内小器管とがどのような関係にあるかを明確にできると考えられる。近い将来、電子顕微鏡レベルでの核酸配列の局在証明は遺伝子発現機構の分子生物学的な解明に重要な手段になると思われる。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 臨床科学. 21-9. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 肝・胆・膵. 11. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 日本臨床. 44-3. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Oncologia. 13. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] New York Academy of Science. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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