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外科的固型癌に対する自家骨髄移植法併用の大量化学療法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60015097
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関東海大学

研究代表者

田島 知郎  東海大学, 医, 助教授 (20056005)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1985年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワード骨髄移植 / 自家骨髄移植 / 癌化学療法 / 乳癌
研究概要

骨髄血の保存に関する実験的研究の成果として、IBM2991血球洗浄機により得られる単核球分画を骨髄幹細胞のソースとして用いることの妥当性が凍結・非凍結保存法の両方で確認された。非凍結保存条件としては4℃よりも25℃の方が優れ、非凍結保存期間の限度は48時間までと思われる。なお骨髄幹細胞保存条件の検討になCFU-CよりもCFU-E,BFU-Eの方が指標としてより適切であることが示唆された。
臨床研究の成果としては、現在までの累計で115例に158回の治療実績となったが、このうち81例120回が治療的用法、34例38回が補助的用法であった。治療的用法の成績は66例の評価可能症例のうち、PD17例,NC20例利PR20例利CR9例で、奏効率(PR+CR)は43.9%,CR率は13.6%であった。9例のCR例のうち5例がKarnofsky規準で1-Cに達した。奏効率が良好であった種類の癌は乳癌,婦人科癌,小児癌で,不良であったものは膵癌,結腸直腸癌,食道癌などであった。Dose escalationは私共の程度では腫瘍の薬剤低抗性を打破することは一般には困難であるが、低抗性腫瘍の中に高閾値性低抗性のものが含まれていることを認識するべきで、この例としてmelphalan 180mg/【m^2】×2で奏効した黒色腫を私共は経験した。CR例は別にして、奏効率向上が必ずしも予後の延長に結びつかないことが問題点のひとつであり、寛解維持のための努力が更に望まれる。骨髄機能抑制期間を安全圏まで短縮できることが本法の特長であるが、各血球系全てでの回復は必ずしも一様ではない。血小板の回復の遅れが時に認められ、この点の解明が今後に待たれる。
自家骨髄移植法の併用により感受性の腫瘍では化学療法の奏効率を有意に向上できるようになったが、今後は補助化学療法への積極的な応用、動注療法や術中開創照射あるいは温熱療法などとの併用にも期待されるところが大きく、予備的な臨床試験が開始された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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