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ヒト胃腸癌発生過程における癌遺伝子・癌遺伝子産物および腫瘍マーカーの発現について

研究課題

研究課題/領域番号 60015110
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関国立がんセンター

研究代表者

板橋 正幸  国立がんセンター, その他, その他 (40142161)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1985年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワード癌遺伝子産物 / ras / P21 / fes / EGF-Receptor / ヒト胃腸癌 / 免疫組織化学 / 腫瘍マーカー
研究概要

ヒトの外科切除された大腸癌50例、胃癌38例、および大腸の腺腫内合併癌40病巣において下記の3種類の癌遺伝子産物の免疫組織化学的活性(ABC法による)を検索した。検索した癌遺伝子産物は【◯!1】Ha-rasの産物で核のGuanineと結合能のある蛋白質P21,【◯!2】fes遺伝子の産物でTyrosin-protein kinaseである蛋白質P85,【◯!3】Epidermal Growth Factorのreceptor(EGF-r),の3つである。
1. 抗体の特異性の検査:【◯!1】P21の単クローン抗体Rap-5(Schlomらより譲渡)はHa-rasを含むDNAでTransformした培養細胞で強陽性反応を示し、対照のNIH-3T3細胞では陰性であった。【◯!2】fes-P85の多クローン性抗体(Triton社製)はfes/fps含有DNAでTransformした培養細胞で陽性反応を示し、対照のNIH-3T3細胞では陰性であり、fes産物P85を認識しているとみなされた。【◯!3】EGF・rの単クローン抗体(Oncor社製)は、EGF-rが豊富であることが知られているA-431培養株細胞で強陽性を示し、対照(正常血清)は同細胞で陰性であった。
2. ヒト大腸・胃癌・腺腫の結果と結論∂大腸癌ではHa-ras・P21が88%に、fes-P85が63%に、EGF・rが63%と高率に陽性を示した。胃癌ではHa-ras-P21は92%に、fes-P85は60%に、EGF・rは60%に陽性であった。さらに大腸の腺腫内癌症例の検索では腺腫の組織異型度Grade【I】,【II】,【III】およびCIS,癌と組織異型度が増加するに従ってHa-ras-P21の反応陽性度が増強するという大まかな関連性が認められた。これは腫瘍の悪性度とP21の陽性度とは関連がある事を示唆しているとも解釈しうる。しかし、癌の先進部や転移巣は原発巣より高いP・21免疫組織化学的活性を示さなかった。なお同一腫瘍組織内に多種の癌遺伝子産物が認められ(ras,fes,EGF・rの3者陽性が27例検索中8例に、いずれか2者の組合せが9例)、同一腫瘍内での多種の癌遺伝子の活性化あるいはproto-oncogeneの発現が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 日本癌学会総会記事(第44回). 44. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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