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融雪洪水流出機構の物理的及び化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60020003
研究種目

自然災害特別研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

小林 大二  北海道大学, 低温研, 助教授 (30001655)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1985年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード融雪水 / 浸透速度 / 流量 / 地中流出 / 表層流 / 積雪期 / 比電導度
研究概要

融雪洪水流出機構の解明のために2つの重点目標、(1)地下水流出が河川水流出に占める割合と、(2)積雪内部における融雪水浸透機構の解明、を定めて解析を行なった。
1. 河川水流出成分の分離
石狩川支流雨竜川源頭部の多雪地帯に位置する幌加内町母子里において、積雪期全期間にわたって河川水流出量、水温、地温、河川水比電導度の長期変動量を測定し、河川水流出成分の分離を行なった。河川水は地下水と表層水の2層流から構成されており、水温や比電導度はそれぞれの流れの中での固有値をとることが確認された。次いで2層流が混合して河川水として流出する際に、熱、流量及びイオン量がそれぞれ保存されると仮定すると、河川水の温度、流量、比電導度を知ることによりハイドログラフを2層流に分離することができた。地中流出成分は河川水流出量の大部分を占め、その割合は時間変化を生じている。すなわち水温を用いた場合には、流出量がピークの時、地中流出量の割合は最も小さく(約80%)、減衰期の後半では、河川流出は全て地中流出となり、流出日総量においては93〜94%を占めた。一方、比電導度を用いてもほぼ同様の結果が得られ、総流出量の90%は地中流出という結果が得られた。
2. 融雪水の積雪内流下時間
融雪最盛期の積雪全層がザラメ化した時に、融雪水浸透速度を詳細に観測したが、融雪水浸透速度は表面の融雪速度に大きく依存することが分った。すなわち晴天日においては、積雪上部で大、下部で小という速度分布、及び日中に大、夕方に小という日変化がみられ、曇天日には浸透速度は小で顕著な日変化もみられなかった。今回の観測では最多浸透速度0.25〜0.5cm/minを得た。融雪水が地面に達するまでの遅れ時間が、流出量と融雪量のピーク時間の遅れの主な原因となっている。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 低温科学. 44. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Journal of Hydrology. 76. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 第22回災害科学総合シンポジウム講演要旨. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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