研究課題/領域番号 |
60025045
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
木村 政昭 琉球大学, 理, 助教授 (20112443)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 琉球列島 / 地震 / 被害地震 / 津波 / 地震災害 / 津波災害 / 地震断層 / 活断層 |
研究概要 |
1.琉球列島の歴史被害地震は一部を除いては、鹿児島湾から台湾北方までほぼ1000Kmにわたって連続する海底断層(琉球海嶺断層)に沿って発生してきたとみられることがあきらかとなってきた。その一部が陸上に姿を露したと思われるものが名護断層である。名護断層の発掘調査を行った結果、白亜紀の名護層群と第四系とが高角に接しているが、開口していない。断層面、断層粘土や破砕帯が判然と区別されないが、境界が直線的であることと第四系にはドラッグの証拠がはっきりしていることなどから、第四紀に入って断層運動があったことは示唆される。もう一つの露頭発掘では、第四系の最上層が切られていないようにみえたので、この断層は近年は動いていない可能性があり、もし、名護断層がそこだけ地震を起こさないアスペリティであるとすれば、陸上部での大地震発生の可能性はマイナスとなる。ただし、これに平行した断層があり、それがどのような性質を示すかは現在調査中である。一方、本断層の最新の運動がいつまであったかは、断層米土のESR法によって測定中である。 2.名護断層に交直する、いわゆる胴切り性の真喜屋(まきや)断層(仮称)の断層露頭が発見された。調査の結果、それは仲尾次層や琉球石灰岩本体型を切っているもので、第四紀に動いた年代をだしつつある。ここで、名護断層と真喜屋断層のどちらが新しいのかが今後の問題である。 性断層に本当に集中しないのか調べていく必要がある。 3.結論的には、沖縄本島付近はいつ大地震がきても不思議はない状態であり、今後ひき続き監視の目をむける必要がある。その際、名護断層が動く可能性は必ずしもプラスではないが、活断層であること、および真喜屋断層が地震断層である可能性がでてきたことから、やはり今後のつっこんだ研究が必要とおもわれる。
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