研究課題/領域番号 |
60025046
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
浅田 敏 東海大学, 公・私立大付置, 教授 (60011425)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 地震予知 / 傾斜計 / 水管傾斜計 / 地震発生の前兆 |
研究概要 |
水管傾斜計に関する我々のこれまでの基礎的研究をまとめて見ると、水管部のシステムはハーフフィルド型が著るしく有利であると云うことであり、それを用いるにあたって次の如き点に注意しなければならない。先づ水管は角型であること、また水の深さは水位計に用いる浮子の上下の長さの8割位は必要である。上述の外にシステムの構成等の時にみたすべき要件はいくつかあるが、それ等をみたした上に傾斜計のレゾリューション、ノイズの発生、安定性等に決定的に関与するものは浮子可水位計の特性である。 浮子の変位を測定するために差動トランスが考えられるが、我々のシステムにおいては「マグネセンサー」が用いられている。マグネセンサーの直線性のよい範囲は規格によれば0.5〜1mmであるが、我々のテストによるとそれよりづっと小さいと考えた方がよく、しかもOV附近がよいとはかぎらない。したがって一つ一つ先づ調べる必要がある。次にゼロ点のドリフトは規格によれば0.3μm/℃とあるが、多数をしらべたけっかものによってはこれよりはるかによいものも多い。ゼロ点の温度によるドリフトは周辺の機械部分の構造等による場合の方が寄与分が大きい。従って構造について工夫すると今までよりはるかによい特性の水位計を得ることが出来る。 水位計以外に重要な成分は水槽と地盤との結合である。十分な拡りをもつ岩盤がある場合には問題はないが、平野部の地表は「土」でおおわれている場合が多い。この部分に長さ十数mのコンクリートパイルをつちこんで台とする場合、地下水位等により台が上下方向に1μm以下の変動をすることがあることがわかった。 地盤との結合にはたて長のものより横にひろがった構造の方がよいようである。 中小地震の前兆は【10^(-8)】より小さいと考えられるので上述の要件をみたすようなシステムを設計する必要がある。
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