研究課題/領域番号 |
60030025
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研究種目 |
環境科学特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢野 圭司 東京大学, 農, 教授 (10011842)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1985年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | 難分解物質 / プラスミド / 農薬の生分解 / 酵素進化 / 分解能獲得 / 遺伝子クローン化 / 有機フッ素化合物 / 抗変異原性因子 |
研究概要 |
アルキルベンゼンの分解能がn-アルカン分解系プラスミドOCTに認められていたが、OCT分解遺伝子領域をクローン化し、基質特異性の広さがこの反応を許容していることを確認した。このクローン化にはグラム陰性菌広宿主域ベクターが活用された。 アクリルニトリルの微生物分解が精査された、異なった触媒反応を行う一連の酵素についての検討、考察の結果、新酵素を用いることにより分解淨化のみならず他の応用にも発展できることが指摘された。 ニトロソ化合物を含む突然変異原物質、発ガン物質の不活化因子や抗突然変異原因子を天然物中に検索し、2-24株を選び出し、活性物質の単離に成功した。アミン・ペプタイドと推定している。 有機フッ素化合物はほとんど人工産物である。水素を含まないペルフルオロケントは酵母菌により還元をうけないが、ケトンの片側をハイドロカーボン型のメチル基で置換した場合は完全に還元された。 ナイロンオリゴマーの分解酵素は新機能が進化によって誕生したと考えられ、塩基配列の相同性から前駆ペプチドの暗号遺伝子が推定された。この2種のDNA配列を制限酵素断片の組合せによるハイブリットとして、活性を具現する領域を指摘した。 ジピリジルを分解し得る菌は500種を越える試料からは得られなかったがフエナントレン分解ではプラスミド関与で分解能が伝播しうる。 光学活性の異なるハロ酸について異った酵素を2種のPseudomonas菌より精製した。人工産物に対する新機能酵素は応用上重要である。 分解不可能と考えられたr-BHCの好気的分解能を示す細菌が単離できた。Pseudomonas属である。 ベンチオカーブの脱塩素反応は土壌中の微生物と推定される。しかし、構造上で僅かな差でしかないオルベンチオカーブは、ベンチオカーブ分解活性の高められた土壌では分解せず、基質の差が強調される。
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