研究課題/領域番号 |
60030041
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研究種目 |
環境科学特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
小林 喬郎 福井大学, 工, 教授 (90006247)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1985年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | レーザーセンサー / 遠隔計測技術 / 差分吸収法 / 光ファイバー / 大気汚染物質 / エアロゾル / 降雪現象 |
研究概要 |
大気環境の実態を把握するためには、従来の離散的な測定点における計測ではなく、空間的にも時間的にも連続な遠隔計測により総合的な情報を得ることが必要である。そのため本研究では、数kmの比較的近距離の大気現象を測定対象として遠隔計測技術としてのレーザーセンサーの基礎及び応用に関する研究開発を行うことが目的である。本年度は第2年度目であり、主として計測装置の試作と基本動作の確認及びフィールド基礎実験またはモデル実験を進め、問題点を解決することを目指した。本研究の経過と成果は次の通りである。 1.小型・可搬レーザーレーダーシステムの開発研究 (1)赤外域炭酸ガスレーザー及び紫外域エキシマレーザーを用いた差分吸収方式及びラマン散乱方式のシステムの試作と基礎実験を行った。(2)半導体レーザーを用いた可搬型システム(疑似ランダム変調方式)の開発を行い、改良を加えた結果、夜間では距離5kmの雲や2kmまでのエアロゾルの空間分布の測定を行うことができた。 2.新しい高感度・高精度レーザーセンサーの基礎技術の研究 (1)長距離、低損失の光ファイバーと近赤外域LEDを組合せた高感度の汚染ガス等の遠隔吸収光センサーの開発を行い、ファイバ長2〜20kmで数Torrのメタン、エチレン、プロパン分子の測定が可能となった。(2)小型炭酸ガスレーザーセンサーを飛行機に塔載してエアロゾルの高度分布測定を行い、約1kmの高度から地表までのデータを得た。 3.局所大気現象計測への応用研究 (1)偏光解消度測定用レーザーレーダーにより雲及び降雪の定量的測定を行い、詳細に検討を加えた。(2)色素レーザーレーダーによるやませのリアルタイム観測を行い、空間・時間変動の測定が可能となった。(3)偏光解消度を測定するレーザーレーダーによる雲及びエアロゾルの形状と組成の推定法の検討を行い、黄砂現象と硫酸アンモニウムエアロゾルの測定を試みた。
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