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ヒトにおける発生毒性に関する感受性の推定方法

研究課題

研究課題/領域番号 60030048
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

塩田 浩平  京都大学, 医, 助教授 (80109529)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード発生毒性 / ヒト胎児 / ラット胎仔 / 器官原基 / 四肢 / 移植 / ヌードマウス / 化学物質
研究概要

環境因子に対する未分化な胎生組織の感受性をヒトとラットの間で比較するため、双方の胎児から得た四肢原基をヌードマウスの皮下へ移植し、各種化学物質に対する移植片の感受性を調べた。
妊娠14日のWistar系ラット胎仔の上肢原基を細切してヌードマウスへ移植した後、7,9,11日目にヌードマウスへ諸種の化学物質を投与し、移植後20日目に移植片を摘出して検索した。その結果、シクロホスファミド、5-フルオロウラシル、ヒドロキシウレア、シクロヘキシミド、プロスタグランディンは、いずれも用量に応じて移植片の発育と組織分化を抑制し、アスピリンおよびカフェインによっては軽度の抑制が見られた。この実験における毒性発現用量は、in vivoにおけるラットの催奇形用量に近い値を示した。一方、サリドマイド投与によっては、移植片の発育と分化は障害されなかった。すなわち、移植されたラット四肢原基は、化学物質に対して、in vivoの発生毒性をよく反映する感受性を示し、器官原基の移植実験法が発生毒性検出系の一つとして有用であることが確かめられた。
次に、人工流産によって得られたヒト胎芽(推定受精齢6〜7週)の四肢原基をヌードマウスの皮下へ移植し、そのヌードマウスヘシクロホスファミドを数回にわたって投与した。その結果、シクロホスファミド(〜120mg/kg)投与群における移植片の発育と分化は、非投与対照群との間に差がなく、このことから、ヒトの四肢原基はラットのそれに比べて、本剤に対する感受性が低いと推定された。
なお、移植下におけるヒト胎児組織の分化は、ラットの組織に比べてかなり遅く、移植原基の分化速度が、ヒトとラットの間で異なることが示された。このことが、両種組織の感受性が異なる理由の一つである可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Teratology. 32-3. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 解剖学雑誌. 60-4. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 第7回日本学術会議毒科学研連シンポジウム講演抄録集. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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