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土壌生態系におけるアニオン型重金属の挙動とその環境への影響

研究課題

研究課題/領域番号 60030051
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 英一  京都大学, 農, 教授 (40026414)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1985年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワードクロム酸 / モリブデン酸 / バナジン酸 / タングステン酸 / 土壌無機膠質 / 土壌有機物 / 土壌微生物活性 / 微量定量法
研究概要

我々は表記の課題について土壌学,土壌微生物学,植物栄養学,分析化学の立場からの学際的研究を行なった。
1. 重金属アニオン(モリブデン酸、クロム酸)の土壌無機膠質との反応を明らかにする目的で、結晶度の異なる鉄・アルミニウム水和酸化物を人工的に合成し、これに対する吸着をしらべたところ、吸着は溶液のpHが低下するにつれて増加したが、吸着の強さは水和酸化物の結晶度によってことなること、また吸着は配位子交換反応によることを明らかにした。
2. 土壌に負荷されたクロム酸と土壌有機物との相互作用について検討したところ、100ppm以上のクロム酸は土壌有機物の無機化を明らかに抑制するが、3価クロム(カチオン)は影響しないこと、またクロム酸は土壌有機物によって還元され、濃度が20〜30ppmに低下すると、土壌有機物の無機化が活発になることを明らかにした。
3. 土壌微生物のフロラおよび活性に対する各種重金属アニオンの影響をしらべたところ、Azotobacterなどの土壌有用細菌にくらべて、植物病原性糸状菌は重金属アニオンとくにクロム酸につよく、クロム汚染土壌では、土壌微生物相の悪化の危険性のあることをみいだした。
4. レッドクローバとイタリアンライグラスを供試し、重金属アニオンの吸収および生育に与える影響を比較検討したところ、モリブデン酸はもっとも多く吸収され(1000ppm)、しかも生育低下は少なかった。これに対してクロム酸、バナジン酸の地上部への吸収は少なかった(100ppm)が、クロム酸による生育低下は著しく、一方バナジン酸はほとんど生育に影響をおよぼさなかった。
5. 亜金属であるヒ素の2つのイオン形態の毒性を種子根法で比較したところ、ヒ酸と競合するリン酸の共存濃度が低いときは、亜ヒ酸よりヒ酸毒性の方が強いことをみいだした。
6. 土壌、植物試料中の微量のV、Mo、W、Crの微量定量に液体クロマトグラフィーを応用する方法を確立した。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Chromatogr.320. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 日本土壌肥料学会講演要旨集. 31集. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 日本化学会講演予稿集. I. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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