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酸性降水に対する陸水生態系の緩衝能力と生元素循環

研究課題

研究課題/領域番号 60030084
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関国立公害研究所

研究代表者

河合 崇欣  国立公害研究所, その他, 研究員 (50109906)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1985年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
キーワード酸性化 / 緩衝作用 / 緩衝容量 / 化学平衡 / 微生物 / pH / アルカリ度
研究概要

【◯!1】pH3.1-8.5のいろいろな酸性度の湖が存在する裏磐梯五色沼湖沼群の水質、底泥、植物プランクトン、脱窒菌、酵母菌活性などの調査を、1984年8月、10月および1985年8月の計3回行なった。裏磐梯湖沼群の溶存元素の濃度変動は大きく2つのグループに分けられよう。1つは、硫酸イオンおよびそれと良い相関を示すカルシウム、マグネシウム、ケイ素、マンガンなどである。裏磐梯の酸性湖沼ではマンガン酸化細菌の活性が低いものと思われる。この辺の地質は、輝石安山岩を主体とし、これは長石(NaAlSi308,KAlSi308.CaAl2Si208.BaAl2Si208 mixture)に輝石(Mg.Ca.Fe(ll)、Mn(ll))Si03が散在する比較的塩基性の強い鉱物であり、大きい酸中和容量と高い反応性を有する。鉄とアルミニウムもこのグループに入ると思われるが、中和の過程で加水分解して沈殿するので湖水中の濃度変動は全く異なっている。2つめは、塩化物イオンおよびそれと良く似た挙動を示すナトリウム、カリウムなどである。脱窒菌は、pH3.1の銅沼を含む殆ど全ての湖で検出されたが、赤沼では検出されなかった。窒素固定菌、アンモニア硝化細菌など、窒素循環に係わる脱窒菌以外のバクテリアおよび酵母は、全ての湖での検出されなかった。酸性湖沼においても脱窒は活発に起こっており、硝酸負荷による酸性化に対する生物的な回復機構が確認された。
【◯!2】霞ヶ浦(西浦)の全域を対象とした定期的水質調査の結果を参考にして、湖水の緩衝能力の指標であるアルカリ度を決定している機構について検討した。希釈・混合および底泥の緩衝作用の外に、集水域や底泥表層でアンモニアの酸化によって生成する硝酸が有為の寄与をしていることが明かとなった。比較のために摩周湖、猪苗代湖、霞ヶ浦、琵琶湖などの調査も行なった。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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