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ダイオキシン関連物質の人体汚染動態

研究課題

研究課題/領域番号 60030088
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

樫本 隆  大阪府立公衆衛生研究所, その他, 研究員 (50158838)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード人体汚染 / 母乳汚染 / 有機塩素化合物 / ポリ塩化ジベンゾ-P-ジオキシン / ポリ塩化ジベンゾフラン / 焼却飛灰
研究概要

ポリ塩化ジベンゾ-P-ジオキシン(PCDDS)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)関連物質の人体汚染に関して各国の報告があるが、わが国では立川らの報告があるのみである。人体汚染の推移、残留成分の質的解析を計り、汚染経路を推定するために母乳の分析を行った。母乳は有機塩素化合物汚染指標として年令層が一定し、汚染の推移を知る上で最も有効な試料である。今回過去7年間毎年度各々32〜46名の初産、経産婦、計505名の母乳脂肪を毎年度混合して分析を行った。試料は5.4〜7.2gのみであるため、分析に先だって【10^(-12)】gの超微量定量及び同定法を確立した。定量及び同定は、2,3,7,8-TCDDを除き「環境科学」特別研究総括班管理のGC/MSを用いて行った。
今回の母乳脂肪は試料量が少く、分析値にかなり誤差を含むものと思われる。試料保存中変化がないと仮定すれば、汚染の経年変化は特に認められない。即ち1978年よりすでに環境汚染ひいては人体汚染が現状と同レベルであったことを示している。また、すでに報告したPCB,HCH,DDT等の有機塩素化合物同様、蓄積されたPCDDs,PCDFsが母乳と共に排泄されて初産より経産者に少い傾向を示している。また母乳に含まれる総PCDDの75%以上が8塩化物であるのに対して、PCDFsは5塩化物をピークに広く分布している。これを焼却飛灰の成分率と対比してみるとPCDDsの各塩素数毎の分布同様な傾向が認められ、またPCDFsも7塩化物をピークとする飛灰の分布と相違はあるがパターンの類似性がみられる。この様な現象は、人体汚染に際して、異性体の吸収代謝速度の相違あるいは汚染経路を異にするためか 明らかではないが主たる発生源は焼却によるものと推察される。なお母乳に残留する同一塩素数の異性体組成比をみると2,3,7,8-の位置に塩素原子を有する4〜7塩化物が飛灰に比べて高くなる傾向にあり、毒性と関連して注目せねばならない。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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