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浅海域堆積物からの溶存有機物の回帰とその機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60035017
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

小池 勲夫  東京大学, 海洋研, 助教授 (30107453)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード沿岸堆積物 / 溶存有機窒素 / アミノ酸 / アンモニア / 溶出実験
研究概要

昨年度に開発検討を行なった、高温熱分解法による溶存有機窒素及びケイ光法によるアミノ酸分析法等を用いて本年度は、東京湾、大槌湾、噴火湾堆積物に於いて下記のような試料の分析、実験を行ない堆積物界面における溶存有機窒素の動態についての解析を進めた。
(1)地球化学的手法による堆積物からのアンモニア及び溶存有機窒素(DON)の溶出速度の堆定: 各湾において堆積物の極表層(0-2cm)と直上水でのアンモニア,DONの濃度差を測定し、さらにこれら化合物の拡散係数を仮定することによって溶出速度の堆定を行なった所溶存有機窒素化合物は、多くの場合堆積物表層から底層水へ向ってアンモニアと同程度かそれよりも大きなフラックスを持つことが明らかになった。又噴火湾の場合、両者の割合は季節により変化し夏期に高いDONの溶出が起りうることが示された。
(2)溶存有機窒素化合物の組成:東京湾の最表層の全アミノ酸態窒素は溶存全有機窒素の約50%を占め、さらにその内の約半分近くは遊離のアミノ酸の形で存在していた。アミノ酸組成ではバリン・アスパラギン酸等の中性アミノ酸が遊離アミノ酸の70%近くを占めていた。溶存有機窒素・全アミノ態窒素・遊離アミノ酸共、深さ10-15cmまで急激に減少し、同じ様な傾向は噴火湾の堆積物でも見い出された。
(3)堆積物及び直上水中のアンモニア・溶存有機窒素の鉛芳分布と、堆積物コアーを用いた溶出実験との比較:(1)の方法で堆定されたアンモニア・DONの溶出速度と、直接堆積物コアーで実測した溶出速度の比較を行なった所、アンモニアに比べてDONの溶出量が著しくひくいか、逆に実測ではDONの堆積物へのとりこみが起っていることが示された。この事は、堆積物の界面付近でおそらく微生物による活発なDONの消費が起っている可能性を示している。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] La mer(うみ). 24-2. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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