研究課題/領域番号 |
60035031
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研究種目 |
環境科学特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
乾 智行 京都大学, 工, 教授 (60025989)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 通気性複合体触媒 / カセット型組合触媒方式 / スス燃焼 / 一酸化炭素燃焼 / 窒素酸化物-二酸化イオウ除去 / 炭化水素燃焼 |
研究概要 |
微粉炭、重質油などの高炭素質燃料の使用が増しているが、その排気には、従来の石油系燃料の場合に比べ、CO、炭化水素等の可燃ガスおよびNOxのほか、SOx ススなどがより多く含まれる。また、ディーゼルエンジンの排気にはススが含まれ、その浄化対策が強く要望されている。これらの難点を総合的に解決するカセット式多段型触媒系の開発を目的として、本年度は以下の成果を得た。 (1)流路構造を有する低表面積担体への新しい触媒表面付与法-ゲル化法:セラミックフォーム(CF)、ファイバーフラックス(FF)など通気性セラミックス構造体を触媒担体として使用するには、いわゆるウォッシュコートと称されるシリカやアルミナ微粒子層を被覆する処理が必要であるが、本研究では従来法よりもはるかに簡便かつ効果的に高表面積を付与するゲル化法を開発した。 (2)Pt-Ce【O_2】触媒による炭化水素類の燃焼:上記のアルミナ、シリカ被覆セラミック担体にPt-Ce【O_2】を担持してメタンとn-オクタンの燃焼試験を行なった。新たに開発したゲル化法による【Al_2】【O_3】被覆CF担体担持触媒は非常に簡便な方法であるにかかわらず、従来法に匹敵する高いメタン酸化活性を示した。また、シリカ被覆のFF担体担持触媒の場合はn-オクタンの燃焼活性で比較したが、ここではゲル化法の方が高活性であることが認められた。 (3)Co-【La_2】【O_3】-Pt/セラミックフォーム触媒によるNOと【SO_2】の同時除去:CF担体にCo-【La_2】【O_3】-Pt-Si【O_2】を上記のゲル化法によって同時に担持させた。反応ガスは、Nzで希釈した1%NO-1%【NH_3】-700ppm 【SO_2】に、【O_2】を加えない場合と【O_2】を1%加えた場合である。酸素非共存条件では、250℃でNO転化率が75%に低下したが、300℃以上では100%のNO転化率が保たれた。【O_2】共存条件では250℃でも100%転化率を保った。【SO_2】は常に100%転化し、酸性硫酸アンモンが生成した。
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