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硝酸・硫酸両イオンの山地渓流への流出に及ぼす土壌中の水みちと塩類分布の影響

研究課題

研究課題/領域番号 60035043
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関愛媛大学

研究代表者

香川 尚徳  愛媛大学, 農, 教授 (40003777)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード硝酸イオン / 硫酸イオン / 山地溪流 / 流出 / 水みち
研究概要

本研究では、山地において雨水が溪流水になる際の水質変化過程における硝酸・硫酸両イオンの挙動を明らかにすることを目的とする。
愛媛県の石手川源流部で二つの小集水域(伐採跡地と造林地)を選び、1985年4月より10日に一度ずつ溪流水を採取して化学分析に供した。6月中旬からは量水堰と雨量計を設置して、水収支も測定した。また、多数の降雨について雨水の化学分析を行うとともに、降雨に伴う溪流水量と水質の経時的変化も検討した。さらに、集水域に多数のテンシオメーターを埋設して、1週間に一度の割合で土壌の水分状態を検討した。以上の調査により次の結果が得られた。
1.雨水は年間を通して、硫酸・硝酸両イオンを主成分とする酸性雨であった。
2.溪流水の硫酸イオン濃度は、平均して雨水中の濃度の6倍であり、二つの集水域間で差がなく、季節的変化もみられなかった。
3.溪流水の硝酸イオン濃度については、造林地では平均して雨水の5倍程度で季節的変化も小さかったが、伐採跡地では雨水の30倍近くの高濃度を示し、季節的変化がみられた。
4.伐採跡地において、溪流水質変化の基本型として、硝酸イオン濃度と炭酸水素イオン濃度が高い負の相関関係をもって、一直線上を季節的に移動する関係が認められたが、造林地では単に炭酸水素イオン濃度の季節的変化としてとらえられた。
5.4の関係に加えて、溶存ケイ酸濃度と土壌の水分状態の変化を考慮すると、溪流水質の生成過程に、1年間のサイクルをもった時期的区分が認められた。
6.河川水質を考えるうえでは、特に流量が多い梅雨明けから秋雨までと、流量は少いがPHが酸性に傾く冬期の水質生成過程の詳細な検討が今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 日本陸水学会第50回大会. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Bull.Ehime Univ.Forest. 23. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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