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ヒト腫瘍ウイルスの伝播と発症の時空的変化とそれに及ぼす物理的環境要因の検索と影響

研究課題

研究課題/領域番号 60035048
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関長崎大学

研究代表者

宮本 勉  長崎大学, 医, 教授 (10004582)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードB型肝炎ウイルス / 成人T細胞白血病ウイルス / 血清疫学 / 地域環境 / 感染症サーベイランス
研究概要

B型肝炎ウイルス(HBV)と成人T細胞白血病ウイルス(ATLV)の高度汚染地区:長崎県五島での感染率の変化、それに及ぼす社会環境要因の検討、不明であったATLVの感染経路解明を重点的に研究した。 1.HBVはHBVキャリア母から母児感染で児は早期にキャリアとなる。昨年度は20才以上のキャリア率6%が18才以下で1%と激減した事を報告した。今年度生年別調査で1960年代後半から不連続に減少している事を確認、更にキャリア母からキャリア児の出生頻度も'60年以前の52%から以後の38%に減少し、児への感染率自体低下している事が判明した。これに関連し五島の栄養調査(熱量,蛋白,脂肪,Ca,V-A,-【B_1】,-【B_2】,-C摂取量)の結果、平均摂取量以下の群で感染率が高い。また'60年と'80年で、自宅出産は夫々96%,0〜22%で激減,母子センター開設('67),血液センター開設('69),学校給食開始,予防接種時の注射針交換('74)の時期を考えると、感染率低下はこれら社会環境や生活様式の変化に対応している事が示唆された。 2.ATLVの伝播についてキャリア児の母は90%が、またキャリア母の児は25%がキャリアである事、キャリア母親のリンパ球にウイルス抗原陽性の場合その児の60%がキャリアである事,生後13才迄の感染率は一定(約25%)な事から母児感染の存在と、生後早期の感染成立が認められた。経胎盤感染は否定的で(臍帯血中に感染細胞なし)、母乳による感染リンパ球の経口感染が考えられ、動物実験でこれを証明、感染経路が解明された。生年別の感染率は1960年代以前は4〜8%、'70年代は0.4%と激減し、HBVの結果と一致した。 3.以上両ウイルスは母児感染で生後早期に感染が成立する点、感染率が1960年代から急減している点等共通点があり、前記社会環境要因等が影響している事が強く示唆される結果を得た。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Jpn.J.Cancer Res.76-6. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Jpn.J.Cancer Res.76-12. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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