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重金属の免疫毒性発現における遺伝的制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 60035055
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関帝京大学

研究代表者

大沢 基保  帝京大学, 薬, 助教授 (30129978)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1985年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード重金属 / カドミウム / 免疫毒性 / 免疫抑制 / 免疫亢進 / リンパ球増殖反応 / 抗核抗体 / マウス系統差
研究概要

感度の高い毒性指標の一つである免疫毒性は、汚染物質の微量長期暴露による生体影響評価の上で注目されているが、その毒性発現には宿主の遺伝的要因の関与が知られている。本研究では、免疫毒性の評価を明確にするため、免疫毒性を示す重金属のモデル物質であるカドミウム(Cd)を取り上げ、免疫毒性の発現に関与する遺伝的要因の解明を試みた。Cdを近交系マウスに反復皮下投与(0.5または1mgCd/Kg、週5日)し、免疫抑制効果(脾リンパ球増殖反応の抑制)と免疫異常亢進効果(抗核抗体の産生)の発現における感受性のマウス系統差を検討した。この結果、マイトゲン等に対する培養脾リンパ球の増殖反応についてみると、Cd投与開始1週間後に、C3H/Heマウスでは他の二系統のマウス(BALB/cとDBA/2)にくらべ顕著な抑制効果が見られた。この機作として、(1)標的である脾リンパ球の増殖反応におけるCd感受性、(2)標的細胞外の因子(標的に到達するCdの有効濃度、必須金属である亜鉛濃度の変動)の関与について、それぞれ系統差を検討した。その結果、C3Hマウスは他の二系統にくらべ血中および脾臓中のCd濃度が有意に高く、反対に肝臓中では低く、これが高感受性要因として関与していることが明らかとなった。C3Hマウスは肝臓でのCd結合タンパク質メタロチオネインの誘導能が低いことから、その遺伝子発現とCd感受性との関連が示唆される。一方、免疫亢進効果としての抗核抗体の出現は、BALBマウスでCd投与開始2週間後から検出された。この2週目の時点で抗核抗体の出現率の系統差を検討したが、上記三系統およびC57BL/bマウスの間では顕著な系統差が見られず、一様に高率に抗核抗体が検出された。これらにより、Cdの免疫抑制効果の発現には顕著な系統差があることから高感受性集団の存在が示唆され、一方、免疫亢進効果は、より共通の機作により広範な集団に発現する可能性が示された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toxicol.Appl.Pharmacol.83. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 日本衛生学雑誌. 41-1. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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