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実験生態系による環境汚染物質の生態影響の研究

研究課題

研究課題/領域番号 60035063
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関国立公害研究所

研究代表者

畠山 成久  国立公害研究所, その他, 研究員 (60124351)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード生態系影響 / 実験生態系 / 有害汚染物質 / 殺虫剤 / 除草剤 / 大型水槽 / ミジンコ類 / ワムシ類 / 回復過程
研究概要

1) 屋外の大型水槽(5.1×4.1×1.5【m^3】)2基に霞ヶ浦の底泥を基とした実験生態系を作成し、この系に対するカーバメイト系殺虫剤,NACの影響を検討した。実験は夏期と冬期の2回行い、生態影響における季節的要因も合せて調べた、底泥により霞ヶ浦の多くの動植物プランクトンが系内に出現した。
【i】)夏期の実験:実験系の作成後24日と36日目に、1ppmのNACを一方の水槽に投入した。対照における生態系の変動パターンはミジンコ類の出現、エサ条件の悪化と補食者であるフサカ幼虫の出現によるミジンコ類の消滅、それに伴うワムシ類の増加が基本であった。ところが殺虫剤を投入した水槽では投入後に対照ではミジンコ類が消滅している時期なのに反してミジンコ類の増加が起った。そのためにミジンコに対して競争関係で劣るワムシ類の増加が抑制された。従来の報告や我々の実験では、殺虫剤や除草剤投入後の生態系の変化としてはミジンコ類の消滅とワムシ類の増加が起ることが一般的であった。今回の結果の原因として、夏期の水温によりミジンコ類の増殖が早かった事、捕食者であるフサカ幼虫が実験系に加わっていた事、エサ条件の悪化として硅藻の1種Melosiraの増加などが考えられた。
【ii】)冬期の実験: 系の回復過程における季節的要因を検討するため夏期と同様の実験を行った。殺虫剤の投入によりほとんどすべての動物プランクトンは消滅した。対照ではワムシ類,ミジンコ類,ケンミジンコ類の消長が見られるが、殺虫剤投入区では60日後でも動物プランクトンの回復はほとんど認められず、わずかにケンミジンコの幼生が認められるだけであった。冬期には生態系の回復が著しく遅れる事が明らかとなった。
2) 河川モデル(250m×80m)では殺虫剤投入後、系の回復過程が水生昆虫の流下、そ上、産卵の面から検討された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Environ.Pollut(Series A). 8-10. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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