研究概要 |
(1)ヨウ素一硝酸カリウム系サイクルによる水素製造:硝酸カリウムとヨウ素との高温における反応を検討し、ヨウ素を2倍当量用いると反応率が100%に達することを見出した。またヨウ化カリウム一硝酸水溶液の電解反応についても研究を行い、問題点を明らかにした。 (2)熱化学的水素製造法の循環物質としての金属硫酸塩:硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸ジルコニウムのペレットを用いて熱分解挙動を検討した。また硫酸銅の熱分解で得られた酸化銅ペレットの硫酸への溶解速度を測定した。 (3)熱化学基本プロセスの研究:臭化水素の気相電解について検討し、白金触媒量、電解温度、臭化水素分圧、臭化水素供給速度の分極挙動に対する影響を明らかにした。 (4)UT-3 熱化学水分解水素製造サイクルの開発:従来のマスコットプロセスのフローを変更してニューマスコット装置を組み、運転を実施した結果、反応毎に使用管を変えることにより、より合理的な運転ができる可能性を明らかにした。 (5)ハイブリッド硫黄サイクルによる熱分解水素製造への溶融塩電解の適用:ハイブリッド硫黄サイクルに溶融塩電解を適用することを試みた。 (6)酸素・硫黄複合雰囲気における金属の高温腐食:Fe,Co,Ni,Cr,Siと【SO_2】との高温腐食反応を、熱力学及び動力学的立場から研究し、Cr,Siがすぐれた耐食性を有することを見出した。 (7)【SO_2】-【O_2】-【SO_3】雰囲気における耐熱合金の高温腐食挙動と予備酸化処理:SUS310,Inconel601,Phynoxの三種の合金について【SO_2】-【O_2】(1:9)混合ガス中および【O_2】中で腐食実験を行った。 (8)シリカ耐食膜のCVD:耐食鋼管内壁へのCVDによるシリカコーティング法の開発と耐食性向上のための検討を行った。
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