研究課題/領域番号 |
60045057
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研究種目 |
エネルギー特別研究(エネルギー)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
本間 宏 豊橋技術科学大学, 工, 助教授 (50135422)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 太陽熱 / 床暖房 / 快適温度 / 放射熱交換 / 温冷感 / 集熱効率 / 循環流量制御 / 熱損失係数 |
研究概要 |
日射が減少する時間帯にも集熱回路、流量を絞って集熱を続けることにより集熱効率を上げることが出来る。しかしこの時集熱器の日射熱吸収率および熱損失係数は流量に強く依存するようになる。この場合の集熱効率を最大とする流量の簡易式を求めるために日射吸収率および熱損失係数を流量の一次式として表し、実験結果から回帰直線を求め、蓄熱槽の短時間Δtにおける温度上昇Δθを最大とする循環量を求めるための式を導いた。この式を本実験装置の制御用小型コンピューターのプログラムに組込んで流量を自動制御しながら実験を行った。終日集熱効率は蓄熱槽水量が少なく水温の上昇が大きな場合には可変流量と定流量であまり差が出来なかったが、蓄熱槽水量が増大し蓄熱槽水温が低くなるにつれて可変流量のほうが高くなり、蓄熱槽水量が集熱面積当り80l/【m^2】では約15%高くなった。 放射暖房下の人体の快適性に関する実験として人工気候室内において、空気温と壁表面温を20℃に保ち、床表面温を20℃から35℃まで変化させた場合、および天井面温を20℃から45℃まで変化させた場合について、被験者の人体各部の皮膚温の変化を測定し、同時に全身の温冷感および快適感の主観甲告を収集した。天井加熱の場合、前額部の皮膚温の上昇にともない温冷感甲告は寒い方へ移るが、床加熱の場合には変化がほとんど見られなかった。天井加熱の場合、温冷感。快適感とも正の相関となったが、床加熱の場合には皮膚温、温冷感、快適ともに狭い範囲に集中し、安定していた。床暖房時に快適性を得るための条件として作用温度22℃以上が必要であるが、本実験の実験点をモデルとして、定常状態で作用温度22℃を得るためには外気温-5℃の時、床表面温度29.3℃、空気温21.6℃となった。この床表面温度を得るための循環水温は40℃程度で、太陽熱の低温利用に有利な分野であることがわかった。
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