研究課題/領域番号 |
60045063
|
研究種目 |
エネルギー特別研究(エネルギー)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大石 純 京都大学, 工, 教授 (20025779)
|
研究期間 (年度) |
1985
|
研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
|
配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1985年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | トリウム / 溶融塩燃料 / 再処理 / 液体ビスマス / 分配平衡 / 抽出分離 / トリチウム |
研究概要 |
トリウム系溶融塩増殖炉燃料の再処理工程の中樞部である、還元剤リチウムを含む液体ビスマスを抽剤とする抽出工程に係る現象及びリチウムより生成するトリチウムの挙動について研究した。 1. 溶融塩・液体ビスマス二相抽出系金属相中のアクチニド、ランタニド金属種の挙動:還元剤リチウムの高濃度領域においてアクチニド、ランタニド元素の分配係数を測定し、この値及びこれら元素の金属種の液体ビスマス中での過剰自由エネルギーの値から、金属種と液体ビスマスとが金属間化合物を生成していることが明確になり、その化学式を推定した。 2. 溶融塩中のトリチウムの化学的挙動とその分離:固体フリーベを【H_2】ガスの雰囲気で中性子照射した後、600℃に加熱溶融し急冷固化した試料中のトリチウムを分析した結果、照射直後生成するLiTはTFに変換し、さらにその大部分はHTに変換することを見出した。HTへの変換速度を検討し、トリチウムの分離手法の概念を方向づけた。 3. 溶融塩化リチウム・液体ビスマス二相系におけるビスマス、ランタニド元素の挙動:還元剤リチウムの高濃度領域におけるネオジムの分配係数の測定及び塩相の分析を実施し、塩相中に金属状態のリチウムとビスマスが存在すること、この両者と塩相に分配したネオジム三者の間に、液体ビスマス相中のリチウム濃度に依存する量的関係が存在することを見出した。 4. 溶融塩・液体金属二相接触系における液体金属の分散、合一機構:溶融塩を連続相、液体金属を分散相として両者の接触状態を検討した。とくに重要な分散液滴の合一過程について、ベンゼン・水、水・水銀、各種の溶融塩・液体ビスマスの系で、生成した液滴が堆積した後、合一消滅するまでの時間を測定し、系の種類、汚れの状態との関連性を明らかにした。
|