研究課題/領域番号 |
60045076
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研究種目 |
エネルギー特別研究(エネルギー)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
小川 武範 兵庫教育大学, 学教, 助教授 (80029264)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | サボニウス風車 / 回転数制御 / 偏流板 / 尾翼 / ステッピングモータ |
研究概要 |
風車を実機として利用する場合には、台風等の強風時に対する保安装置を含めて回転数を制御する装置が必要であるが、サボニウス風車の回転数制御装置に関する研究は極めて少ない。そこで本研究ではサボニウス風車に適する回転数制御システムの開発を行った。回転数制御には回転軸に取り付けたブレーキだけに頼るのでは不確実であり、ロータに作用する流体力学的な力を制御する必要がある。そのために1枚の平板からなる偏流板を用いることとし、まず偏流板の寸法、位置が風車性能に及ぼす影響を詳細に調査した。その結果、偏流板の幅はロータ半径程度が良く、その位置はバケット凸面側で風向に対して30°で、ロータ回転軸中心からロータ直径の0.7倍の距離が良く、その場合には偏流板の無い場合より約27%出力が増大し、つぎに偏流板をロータの正面に移動させた場合には回転トルクが極端に低下することが明らかとなった。すなわち偏流板の位置を変化させることにより回転数を制御できることを明らかにし、つぎに風向および風速の変化に追隨して偏流板が移動するシステムを開発した。まず機械的制御機構として、偏流板に尾翼2枚を接続した機構を考案した。これは偏流板と2枚の尾翼に当る風圧をバランスさせることにより、設計風速以下のときには最適の位置に偏流板がくるようにして出力の増大を図り、強風時には尾翼に取り付けたスプリングが尾翼に当る風圧のために伸び、その結果尾翼取り付け角が変化し、偏流板がロータ正面に移動して、ロータに作用する流体力を弱め停止に導くような装置である。つぎには回転数等を入力信号とし、A/D変換器、パソコンおよびステッピングモータを利用した電子制御機構を製作した。2種類のシステムを用いて回転数制御実験を行った結果、第2の方法は回転数を精度良く制御できる可能性があるが、第1の方法と比べて突風時等の速い変化に対する応答に問題があることが明らかとなった。
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