研究課題/領域番号 |
60050002
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研究種目 |
エネルギー特別研究(核融合)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山科 俊郎 北海道大学, 工, 教授 (40001193)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1985年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | 核融合炉材料 / 低Z化合物 / プラズマ壁相互作用 |
研究概要 |
本研究は核融合炉真空壁としてのセラミック材料とプラズマとの相互作用の基礎過程の解明を主な目的としているが、とくに水素イオンと材料表面との相互作用についてのシミュレーション研究と、JIPPT-【II】UおよびHeliotronE装置による実機プラズマ研究の両者を並行して行うことを最大の特長としている。以下に各研究ごとに得られた成果を概説する。 1) グラファイト表面と水素同位体イオンとの相互作用について、TDS-SIMS-イオン注入複合装置を用いて調べた。打込まれた水素イオン(3KeV,【H^+】)は二つの温度域で脱回し、表面再結合過程と、内部からの拡散過程に対応すること、またメタン生成が照射により助長されることが明らかとなった。 2)SiCおよび【B_4】この単結晶を用いて、加熱による表面偏析と選択スパッタリング過程を詳細に調べるとともに、蒸発による脱離物質をコレクタにより捕集分析することから表面組成の変化の原因を明らかにした。 3) 米国Doublet【IV】装置で使用されたC+SiC(5〜10%)の表面組成を調べた結果、プラズマ照射により表面層にSi成分が除々に蓄積されSiCに近い構造になり、化学スパッタを抑制するものと結論することができた。 4) プラズマ照射により誘起される表面拡散反応を利用して真空壁材料表面にセラミックコーティングすることを試み、TiCおよびTi【B_X】のコーティングの可能性を明らかにした。 5) HeliotronEのダイバータ領域における不純物挙動と水素リサイクリング過程を、特別に設計製作された表面分析ステーションによりその場観察を行った。その結果不純物と水素の流れは磁力線に関し一定の方向性のあることが知られた。 6) TEXTO端における放電洗浄の定量化と、真空壁へのカーボンのin situコーティングの実験研究を行い、表面分析ステーションで効果的に表面状態の変化を知ることができ、同時に極めて良質のカーボン膜を作製することが可能になった。
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