研究課題/領域番号 |
60060002
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
折戸 周治 東京大学, 理学部, 教授 (10092173)
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研究分担者 |
小倉 紘一 日本大学, 生産工学部, 助教授 (60059681)
道家 忠義 早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (60063369)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
270,000千円 (直接経費: 270,000千円)
1989年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1988年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1987年度: 23,000千円 (直接経費: 23,000千円)
1986年度: 125,000千円 (直接経費: 125,000千円)
1985年度: 91,000千円 (直接経費: 91,000千円)
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キーワード | 超重粒子 / 宇宙 / 素粒子 / 固体飛跡検出器 / モノポール / 宇宙線 / 超重素粒子 |
研究概要 |
60年から62年に亘って宇都宮市大谷採石場に設置され約3年のExposureを経たCRー39プラスチック飛跡検出器のスタックの残りを回収し解析を行なった。4層に組まれたスタックの内、第1層と第2層をまず苛性ソーダによってエッチング処理し、粒子の飛跡が作る貫通孔をCCDカメラとADC、計算機を連動させた自動スキャン装置で探した。もし第1層と第2層に対応した貫通孔らしきものがある場合には、第3・4層をエッチング、スキャンして貫通した超重粒子の飛跡と見なせるか判定した。その結果、これまでに4層すべてに位置・方向のそろった貫通孔は発見されなかった。同時に種々の重イオンを照射したCRー39のサンプルを長期間大谷採石場に放置したものを実際のスタックと同時にエッチングし、経年変化を含めたCRー39の感度を求めた。この感度を使って種々の超重粒子候補について、その流束の上限を速度の関数として求めた。得られた流束の上限は最高で3×10^<-16>/cm^2・sec・srに達し、従来の世界の実験に比べ1/10という遙かに厳しい上限を10^<10>〜10^<22>GeVまでの磁気単極子、荷電粒子、クォークマター等の超重粒子候補について与えるものである。特に光速の1/10000程度の速度を持ち太陽系に拘束されているような低速粒子については、これまでの実験に比べ1/100以下という飛躍的に微少な流束まで探索された。 これらの成果は国際会議等で報告し、これまでに2編の論文を国際的学術雑誌に発表、2編を投稿中であり、更に1編の論文を準備中である。
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