研究課題/領域番号 |
60060005
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森野 能昌 熊本大学, 医学部, 教授 (30028352)
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研究分担者 |
鏡山 博行 大阪医科大学, 教授 (80028555)
島田 和典 熊本大学, 医学部, 教授 (40037354)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
230,000千円 (直接経費: 230,000千円)
1988年度: 28,000千円 (直接経費: 28,000千円)
1987年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1986年度: 70,000千円 (直接経費: 70,000千円)
1985年度: 102,000千円 (直接経費: 102,000千円)
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キーワード | アスパラギン酸トランスアミナーゼ / 酵素の構造と機能相関 / 部位特異的突然変異 / リンゴ酸・アスパラギン酸シャトル / アイソザイム遺伝子 / アイソザイムの発現調節 / 酵素の機構と機能相関 / リンゴ酸アスパラギン酸シヤトル / アイソザイム遺伝子の比較 / 酵素前駆体のミトコンドリヤ移入シグナル / アイソザイムの発現調節機構 / 酵素の構造機能相関 / アスパラギン酸・リンゴ酸シャトル / 哺乳動物酵素の酵母による発現 / リンゴ酸脱水素酵素 / トランスアミナーゼ / 酵素の構造と機能 / 酵素の発現調節機構 |
研究概要 |
アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AspAT)及び、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(MDH)は、高等動物の細胞では、細胞質とミトコンドリアのそれぞれに局在するアイソザイムとして存在し、細胞質で生成したNADHをミトコンドリアでの酸化的りん酸化による主体エネルギーの産生に利用するための代謝サイクル、リンゴ酸-アスパラギン酸シャトルの重要な構成員として機能する。本研究の目的は2つあり、そのひとつは、AspATの触媒機構の解明と、とくにミトコンドリアAspATの局在化機構の解明である。そのために、遺伝子操作による部位特異的突然変異の手法により、(1)補酵素の結合、(2)基質の結合、(3)分子内プロトン移動、(4)ドメイン間・サブユニット間相互作用、など触媒に関与するアミノ酸残基の置換、および、(5)ミトコンドリアAspAT前駆体のシグナル部位のアミノ酸置換を行い、約50種の変異酵素を作成した。これらの触媒機能を多角的(補酵素・基質の結合、反応動力学、熱力学的考察、X線解析など)な解析を行い、X線データに基づいて想定された反応機構の検証を行い、本酵素の構造・機能の相関について有用な知見を得た。目的の第2は、代謝上緊密に関連するAspAT,MDHの両アイソザイム遺伝子の発現調節機構の解明にある。このため、まず、マウスのこれら4種のアイソザイムに対する遺伝子と単離しその構造を解析した。とくに、5'調節領域において4種の遺伝子に共通する特徴は、(1)TATAやCAATのようないわゆる移転調節配列の欠除、(2)G+Cに富む配列の存在、(3)AspATアイソザイム間、ミトコンドリアAspATとMDHの間、細胞質AspATとMDHの間に、それぞれ、ホモロジーの高い領域の存在、などであった。DNA、トランスフェクション法により、4種の遺伝子ともに、翻訳開始点の5'上流260〜160の領域にプロモーター活性を認めた。また、これらの領域はタンパク性因子の結合部位と重なって存在することを証明した。
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