研究課題/領域番号 |
60106005
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷口 維紹 大阪大学, 国立大(その他), 教授 (50133616)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
24,100千円 (直接経費: 24,100千円)
1985年度: 24,100千円 (直接経費: 24,100千円)
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キーワード | 形質発現 / 機能DNA配列 / 転写制御 / キメラ遺伝子 / 情報伝達機構 |
研究概要 |
真核生物細胞における遺伝子情報の形質発現機構の解明を目指し、特徴的遺伝子をとりあげてその構造・発現に関する研究を推進した。その結果、(1)新しいリンフォカイン遺伝子の同定とリンフォカイン遺伝子の特異的誘導に関与する制御的エンハンサーの同定に成功した。(2)タンパク合成のペプチド鎖延長因子、細胞内シグナル伝達に極めて重要な役割を果すGタンパク群、生体防御タンパクSarcotoxin I及びSarcophagaレクチン、更にはアルドラーゼ群の遺伝子クローニングとその全構造解明に成功し、これら遺伝子の情報発現に関する多大の知見をも得ることが出来た。(3)マウス及びテトラヒメナのリボゾームRNA遺伝子をクローンすると共にこれら遺伝子のin vitro及びin vivoにおける転写系を確立すると共に、転写に必要なDNA配列の詳細な解析を行った。これらの研究は、mRNA転写におけるRNAポリメラーゼとの転写機構の相異を明らかにすることとなった。(4)アセチルコリン受容体、免疫グロブリン、ポリオウイルスの遺伝子発現系を確立し、遺伝子に種々の変異を加えることによるその最終産物の生理活性検定を行うことによって、遺伝情報の変化とそれが及ぼす生産物の構造・機能の変化について、それぞれに貴重な知見を得ることに成功した。 (5)クローンシタ遺伝子を用いることにより、家族性アミロイドーシスの遺伝子診断に向けての基礎をも確立することが出来た。 これらの一群の総合的研究によって、遺伝情報系の発現機構の解明に向けての多大なる前進がみられたと共に、将来更に発展させるための重要な基礎も確立されたものと考えられる。
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