研究課題/領域番号 |
60115007
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
木島 博正 九州大学, 理, 助教授 (30012397)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1985年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | イオンチャンネル / 単一チャンネル電流 / パッチクランプ / 受容体 / 感覚情報変換 / 寿命の分布函数 / 生体膜 / 膜電位 |
研究概要 |
1.イオンチャンネルに関する理論 (イ)昨年に引続いて、パッチ内に複数個のイオンチャンネルが開閉している場合のパッチの電流記録中のいろいろな期間(状態)の寿命の分布を求める統計理論を導出し、その結果を用いて具体的な遷移模式について寿命の分布を計算した。またチャンネルが平衡にある場合に詳細釣合の原理から、いくつかの有用な関係式を導出した。(木島) (ロ)タンパク質の一次構造から二次構造を予測する新しい半経験的な方法を案出した。この方法は従来の方法に比べて適中率が高く、受容体やチャンネル分子などの膜タンパク質の立体構造予測に利用できる可能性が高い。(斎藤) 2.感覚受容細胞のトランスダクションチャンネル (イ)ヒヨコの単離内耳有毛細胞に対してパッチ電極を用いた全細胞クランプを行ない、ステレオシリアに機械的刺激を加えたときにどのようにしてトランスダクションチャンネルが開くかを解析した。その結果ステレオシリアを一方に倒したときにのみチャンネルが開き、ステレオシリアの傾きの角度にのみ応じて開くことが明らかになった。(大森) (ロ)ハエの味覚受容器に存在する糖作動性トランスダクションチャンネルの性質を受容器電流のゆらぎを解析して調べた。蔗糖で刺激した場合、25mMの濃度で数百個のカチオンチャンネルが開く。単一チャンネル電流は0.1pAのオーダーである。(木島) 3.薬物受容体イオンチャンネルのダイナミックス カエル知覚神経細胞体のGABA作動性【Cl^_】チャンネル開閉の機構を、アゴニストの濃度を10ミリ秒のオーダーで急速に変える方法を開発して解析した。速い過程と遅い過程を分離することができた。(赤池) 4.イオンポンプとギャップ結合のイオン輸送の素過程の解析 単離心筋細胞に全細胞クランプ法を適用して解析した。(野間)
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