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熱水溶液による物質の移動と濃集-鉱床の生成-

研究課題

研究課題/領域番号 60121002
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

苣木 浅彦  東北大学, 理, 教授 (80035013)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
1985年度: 22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
キーワード硫黄同位体 / 硫化鉱物 / 溶解度 / 輝銀鉱 / 閃亜鉛鉱 / 方鉛鉱
研究概要

本研究は熱水溶液から金属鉱床が生成される過程を究明するため、熱水溶液中に溶存している金属及び硫黄イオンの形状及びこれらと温度、pHとの関係、さらに溶液-固相(硫化鉱物)及び固相相互間の硫黄同位体の分配及びこれらと温度との関係などの実験的資料を求めようとするものである。以下現在までに得られた実験結果の概要について記する。人工熱水溶液(【H_2】S-NaOH-【H_2】O系)で輝銀鉱(【Ag_2】S)の溶解度測定を25°〜250℃,pH3.5〜12.5,1〜4mの範囲で変化させて行った結果、1:【Ag_2】S+【H_2】S→←2Ag(HS)及び2i【Ag_2】S+2(HS)→←【Ag_2】S【(HS)(^2-_2)】の銀チオ錯体を形成する溶解反応が優勢であると推定された。これらの錯体の温度、pH安定領域及び平衡定数などを求め、pH〉6〜7以上のアルカリ領域では高い溶解度を示し、【Ag_2】S【(HS)_2】錯体が優勢であるに比し、酸性領域では急激に溶解度を減じ、かつAg(HS)錯体が主体であることなどを明らかにした。また閃亜鉛鉱(ZnS)の溶解実験を【H_2】S-NaOH-【H_2】O系溶液(1〜3m),pH3.7〜8,5,温度25°〜300℃の熱水条件下で行い、閃亜鉛鉱は1:ZnS+【H_2】S【→!←】Zn【(HS)_2】,2:ZnS+【H_2】S+HS【→!←】Zn【(HS)_3】及び3ZnS+2HS【→!←】ZnS【(HS)_2】の反応により溶存していることが判った。さらにこれらの錯イオンのpH及び温度安定領域、溶解反応の平衡定数などについても明かにした。合成閃亜鉛鉱を温度100°〜400℃、圧力100〜300Kgfの条件下1m【NH_4】Cl水溶液で溶解させ、溶液中に溶存する硫黄種と閃亜鉛鉱間の硫黄同位体比の分配について検討した。硫黄同位体比は本研究費により購入したVGアイソガス製MM903型同位体比測定用質量分析計により測定した。その結果、固相と溶液間の硫黄同位体比の差は負の値となり、かつ温度とは比例関係にないなど従来の結果とは相違する実験結果がえられている。まだ熱水合成した閃亜鉛鉱一方鉛鉱-黄鉄鉱間の硫黄同位体比測定を行い、これまた従来の結果とは異なる新しい知見を見い出している。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Miner.Jour.12-5. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Miner.Jour.12-7. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Econ.Geol.80-1. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Sci.Rept.Tohoku Univ.16-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Sci Rept.Tohoku Univ.16-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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