研究課題/領域番号 |
60128004
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野崎 一 京都大学, 工, 教授 (40025763)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1985年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
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キーワード | 有機化学 / 有機合成 / 天然物化学 / 天然物の変換 / 天然物の全合成 / 有機金属化学 / 有機反応 / 官能基変換 / 不斉合成 |
研究概要 |
本研究は昭和57年度において発足した特定研究「先導的精密合成化学の研究」総括班の第4年次活動に関するものである。昭和59年度まで、満3か年にわたったこの特定研究の成果をとりまとめ、単行本の形でこれを残すことにより、今後広く国民一般が成果を有効に利用しようとする場合の便宜を計ることを主たる目的とする。 昭和60年7月10日,11日の両日、京都市左京区京大会館において特定研究としては第7回目のシンポジウムを開催した。約200名収容の会場は常に超満員の盛況で、300部用意した要旨集(研究報告書10)は忽ちになくなるありさまであった。この特定研究に一般の関心がいかに高まったかをうかがうことができて、世話人としては大変ありがたく感じた。なお、来日中の岸 義人ハーバード大学教授、G.H.Posnerジョーンズ・ホプキンス大学教授、M.F.Semmelhackプリンストン大学教授にも賛助講演をお願いした。本特定研究班員の発表がこれら、世界をリードする米国化学者の研究と比較して、優るとも劣らぬレベルのものであった事実が特に強く印象に残っている。 研究の成果を単行本として刊行する事業は班員各位の協力により、円滑に進行し、和文では全344ページの「先導的精密合成化学の研究」(研究成果報告書11)1冊、英文では全172ページのもの "Innovative Studies on Highly Selective Synthesis"(Research Report No.12)1冊を完成することができ、所期の成果を収めた。 この研究の経緯を振り返るのに、ちょうど日本のこの方面の化学者が十二分の実力を蓄えて、まさに世界の舞台に躍りでようとするタイミングをうまく捉えて、本特定研究が発足し、そのポテンシャルをいやがうえにも、高めたものと感じる。この成果は今後の斯学の発展に大きく反映されて、永く人々の記憶に残ることであろう。
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