研究課題/領域番号 |
60210011
|
研究種目 |
特定研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
有木 康雄 京都大学, 工, 助手 (10135519)
|
研究期間 (年度) |
1985
|
研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 多元情報 / 文書画像 / 図面画像 / カラーグラフ / 図面理解 / 図面変換 / 音声情報 |
研究概要 |
本研究では、画像や音声のようなパターン情報は本質的に空間的、時間的に均質ではないと考え、入力、蓄積、処理、伝送のあらゆる情報処理のフェーズで質の異なる情報を内容的に調べて分割し、入力、蓄積、伝送の効率、精度と処理の柔軟性を向上させることを目的として研究を進めた。多元情報としては、写真、図、文章などが混在する文書画像、文字・記号と線図形が混在する図面画像、環境雑音が重畳した音声情報、及び十数種類の色で表現され重なることも有り得るカラーグラフを対象としている。主な研究成果は次の通りである。 1.文書画像では、行の概念が存在する名簿に対して分割・分類を行なってイメージデータベースを構築し、検索や変換等の処理機能をイメージレベルで実現する研究を行なった。この処理には、名簿の構成に関する情報を知識として用いて、氏名や住所、郵便番号や電話番号のイメージ上での切り出しと分類など、データベース構築に必要な情報を、内容識別により構造化していく過程が含まれている。 2.音声情報では、雑音の重畳した音声から雑音を拡散・抑圧すると共に、音声情報を集中・強調する処理について研究を行なった。この処理では、母音区間・子音区間・無音区間といった時間区間の分割と、各区間での最適処理が含まれている。 3.図面画像については、文字・線分・接続点・ブロック領域といった幾何学的特徴に基づいて図面を構造分割し、図面の構造を保存したまま、日本語図面から英語図面に変換する処理など、従来の文書画像ワークステーションより高い機能が実現できるようになった。 4.十数種類の色で表現されたカラーグラフにおいては、内容識別により、異なるサイズのブロックに分割しておき、各ブロックを分類しながらカラーグラフの冗長性をとりのぞいて、圧縮率の高い符号化を行う方式について研究した。
|