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A15化合物超伝導の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60213002
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

片岡 光生  東北大学, 金材研, 助手 (20005961)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワードA15化合物 / 高温超伝導 / マルテンサイト変態 / ノンフォノン機構超伝導 / 磁場効果 / 【V_3】Si / 【Nb_3】Sn / VRu
研究概要

1.A15型化合物においては高温超伝導とマルテンサイト変態(M変態)とがしばしば同一物質で現われる。従来より高温超伝導におけるM変態の重要性が想定されてきたが、この研究課題ではこれら二つの相転移が競合の関係にあるという立場に立って微視的モデルを作り二相転移間相間の原因及び性質を明らかにした。得られた重要な知見は以下の二点である。(1)M変態によって分裂した非常に巾の狭い二本の【Γ_(12)】バンド(dバンド)はなおフェルミ準位Efにとどまっている。このことがM変態が超伝導によって強く抑圧されることの原因である。(2)実験事実を説明するためにはdバンドの超伝導ギャップは充分小さいと考えねばならない。すなわち超伝導はd電子ではなく巾の広い'S電子'によって荷われる。2.dバンドの超伝導ギャップは小さいが高温超伝導にはdバンドの存在が必要であるということを根拠に、高温超伝導の原因としてノンフォノン機構を提案した。この機構ではEfに高い状態密度を持つd電子がs電子間のクーロン相互作用を遮蔽し、s電子間の実効的引力を増大させる。d電子の有効質量【M(^*_d)】とともに引力は増大するが転移温度Tcはdバンド巾を越えることはない。またTcは結晶の不安定性が増大するとともに高くなる。これらは実験に示唆を与えるものと考えられる。3.M変態と電子構造との関連を実証するためにM変態転移温度Tmの磁場依存性を【Γ_(12)】バンドモデルに基いて調べ実験との良い一致を得た。これにより【V_3】Si,【Nb_3】SnにおけるEfの大きさ、電子一格子相互作用の大きさ等に関する知見が得られた。4.【B_2】型合金VRuはM変態と超伝導を示しA15化合物と類似性を持つ。この物質のバンド構造をLMTO法で計算しM変態と電子構造との関連を明らかにすることを試みた。その結果、電荷密度波、あるいは格子変調波の存在を推測した。(3.4.は他グループとの共同研究である。)

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] J.Phys.Soc.Jpn. 54-1. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Phys.F.Met.Phys.15. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Physica. 135(B). (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Phys.C.Solid State. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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