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糖蛋白質の糖鎖の多様性とその生化学的背景

研究課題

研究課題/領域番号 60214027
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

山下 克子  神戸大学, 医, 助教授 (70030905)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード糖転移酵素 / 糖蛋白質糖鎖 / 糖鎖の種特異性 / 糖鎖の臓器特異性
研究概要

糖蛋白質の糖鎖は細胞間識別、細胞内移行、血流から各臓器へのクリアランス ホルモンの生物学的機能発現のシグナルとして働いていることが次々と明らかにされつつある。それぞれの機能をもった糖鎖が如何なる構造をもっているか、またその背景となる糖鎖の生合成制御機構を解明することは糖蛋白質の病態変化の解明、臓器特異的生物学的製剤の開発に必須となっている。我々は数年来の糖蛋白質のアスパラギン結合糖鎖の構造解析の結果、複合型糖鎖の側鎖部分に多様性があること、あるいは種差および臓器特異性があることを見出した。
今年度はこの点をヒト、マウス腎α-GTPをモデルとして更に検討を加えた(1)、。また糖転移酵素セット群と糖蛋白質糖鎖構造との相関関係をBHK細胞とPy-BHK細胞を対象に検討した(2)。さらに蛋白質の高次構造の相違による糖鎖構造への影響を単クローン性骨髄腫産生IgGを材料として研究を行った(3)。
1.マウスおよびヒト腎α-GTPの糖鎖は極めて類似し、両者ともbisectingGlcNAcを含む複合型糖鎖であり側鎖部分はX-抗原決定基を1から4本もっていることが判明し、糖鎖の種および臓器特異性の概念をさらに明確にした。
2.先にBHKとPy-BHK細胞産生糖蛋白質糖鎖の比較によって、C-2.6置換した複合型糖鎖がPy-BHKで2倍になっていることが判明している。この酵素学的背景をβ-N-アセチルグルコサミン転移酵素(Gn【I】)【I】〜【VI】の活性を比較することによって、GlcNAcβl→6Man特異的Gn【I】-【V】がPy-BHKではBHKの2倍であることを証明した。
3.単クローン性骨髄腫で大量のIgGのL鎖と同時にIgGそのものを産生する患者から精製したIgGのH,L鎖を分離して糖鎖構造を解析したところ、L鎖は全てガラクトースまで完成しているのに対し、H鎖には1部分ガラクトース、N-アセチルグルコサミンが欠けた糖鎖が見出され、糖鎖構造は蛋白部分の影響を受けることが証明された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Biochemistry. 24-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Biol.Chem.260-7. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Biol.Chem.260-8. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Arch.Biochems.Biophys.240-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Biochem.99-1. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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