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水産食品の呈味構成成分の解析

研究課題

研究課題/領域番号 60216007
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

鴻巣 章二  東京大学, 農, 教授 (00011817)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードホタテガイ / エキス / 呈味成分 / 遊離アミノ酸 / 核酸関連物質 / コハク酸 / 官能検査
研究概要

各食品に持有な持ち味は、呈味成分の種類と量のある組み合せによって形成されると考えられる。本研究は、美味な水産物とされているホタテガイ貝柱の特徴的な味が、いかなる成分のいかなる量的バランスにより形成されるのかをオミッションテストにより解明することを目的とするもので、まずエキス成分の詳細な分析と、分析値を基に調製した合成エキスと天然の味の比較を行い、次の結果を得た。
1.含蛋素成分 遊離アミノ酸ではGlu(1925mg/100g.以下同様)とTau(784)が圧倒的に多く、Arg(323),Ala(256),Glu(140)がこれに次ぎ、これら5種のアミノ酸だけで全アミノ酸の97%にも達した。核酸関連物質ではAMP(172)がもつとも多く、ほかに少量のイノシンとヒポキサンチンが検出された。その他の窒素成分としてはグリシンベタイン(339),ホマリン(100),トリゴネリン(32),トリメチルアミンオキシド(20),トリメチルアミン(19)を検出した。各成分の窒素のエキス窒素(764)に占める割合は遊離アミノ酸が82%でもっとも高く、その他の成分の窒素を合計すると96%となった。このことから、本試料中の主な含窒素エキス成分の分布をほぼ完全に解明し得たと判断された。
2.無窒素成分,二枚貝の呈味成分として重要とされているコハク酸(10)は少なかった。無機イオンとしては【Na^+】(73),【K^+】(218),【Cl^-】(95),【PO(^3-_4)】(213)が多く、【Ca^(2+)】と【Mg^(2+)】は痕跡にすぎなかった。3.合成エキスの呈味試験 天然エキスに比べ甘味、塩味、先味がやや強く、また後味が弱かったが、全体的にかなりよく似ているという評価を得た。合成エキスはTMA以外に揮発性成分を含まないにもかかわらず、弱いながら天然エキス類似の香りがあると判断されたことは興味深い。今後オミッションテストにより各成分の呈味上の役割の解析を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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