研究課題/領域番号 |
60216022
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
松本 幸雄 大阪府立大学, 農, 助教授 (70081502)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | エマルション / W / O / W型 / 油脂小胞体 / カプセル / 転相 / 乳化剤 / 油膜 |
研究概要 |
1 目的:油脂小胞体分散系であるW/O/W型エマルションは、栄養成分や呈味物質のカプセル化、あるいは低脂肪クリームの調製等、食品の品質変換に利用し得る状態の一つであると考えられる。その実現のため、オリーブ油を油相成分とするW/O/W型エマルションを調製するための食用乳化剤の選択と試料調製法に関するこれまでの知見を踏まえ、試料組成と小胞体生成率、および小胞体の安定性との関係を明らかにすることを、本研究の目的とする。 2 方法:食用乳化剤であるテトラグリセリル縮合リシノレート(以後乳化剤と略記)を溶解させた所定量のオリーブ油に水相を少量ずつ添加しながら攪罰すると、まずW/O型エマルションが生成し、さらに水相添加を続けると系は突然W/O/W型に転相したのち、水相添加量の増加とともに除々にO/W型へ移行する。この過程で、水相に食塩、ブドウ糖あるいは酢酸が存在するときのW/O/W型エマルションの生成状況を調べ、同時に試料生成率の指標として単位体積試料中で小胞体を構築する油膜の面積を測定し、また試料の熟成による油膜面積の変化を追跡して小胞体の安定性を評価した。 3 結果:転相によるW/O/W型エマルションの生成に必要な水相添加量は油相中の乳化剤濃度の増加とともに減少するが、この傾向は酢酸添加系では乳化剤の高濃度領域にあらわれる。W/O/W型試料の生成率は転相直後において最大となるが、酢酸添加系では生成率の絶対値が食塩やブドウ糖系のそれに比して低い。しかし、試料の生成に対する酢酸のネガティブな影響は、食塩を共存させることにより改善される。生成した小胞体は食塩添加系では完全に安定であるが、ブドウ糖や酢酸添加系においては小胞体構造の熟成による劣化がみられる。しかし、この場合もこれらの系に食塩を共存させることにより、小胞体が安定化する状況が観察された。
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