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カルシウム関連の酵素とホルモン,Cキナーゼと活性ビタミンDによる発癌の促進と抑制

研究課題

研究課題/領域番号 60218009
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

黒木 登志夫  東京大学, 医科研, 教授 (90006073)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1985年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
キーワードマウス皮膚発癌 / 発癌プロモーション / カルシウム / Cキナーゼ / 活性型ビタミンD / トランスフォーメーション / オルニチン脱炭酸酵素誘導 / タンパクリン酸化
研究概要

化学発癌の促進と抑制のメカニズムを、カルシウムに関係する酵素とホルモン,すなわちCキナーゼと活性型ビタミンDの面から分析した。実験は主としてマウス皮膚発癌実験系および発癌プロモーターTPAによってトランスフォーメーションが促進され、DNA合成、オルニチン脱炭酸酵素(ODC)が誘導されるBALB3T3,C3H10T1/2細胞を用いて行なった。1.TPAによるCキナーゼの活性化:静止期のBALB3T3,C3H10T1/2細胞をTPAで処理すると、細胞質のCキナーゼは急速に膜に移行し、活性化することを見出した。2.Cキナーゼによる蛋白リン酸化:上の条件下で、分子量90,000の膜蛋白(p90)が特異的にリン酸化されることを見出した。しかし、p90蛋白の機能はまだ分っていない。3.Cキナーゼ高活性細胞のスクリーニング:26種の細胞についてCキナーゼ活性値を測定したが、特に活性の高い細胞は得られなかった。4.活性型ビタミンDによるトランスフォーメーションの促進:活性型ビタミンD,1α,25-dinydroxyvitamin【D_3】がBALB3~3細胞のトランスフォーメーションを促進することを見出した。しかし、活性型ビタミンDにはODC誘導、Cキナーゼ活性化などがみられないため、TPAとは異ったメカニズムでトランスフォーメーションを促進しているものと思われる。5.活性型ビタミンDによるODC誘導阻害:マウス皮膚、ラット胃、大腸におけるそれぞれの発癌プロモーター(TPA,食塩、胆汁酸)によるODC誘導を活性型ビタミンDは抑制した。6.活性型ビタミンDによる発癌プロモーションの阻害:活性型ビタミンDはマウス皮膚二段階発癌実験のプロモーション期、特に第【II】期を抑制することを見出した。以上4.-6.の成績により、活性型ビタミンDは発癌プロモーションを調節していることが明らかになった。培養細胞と動物実験の間の矛盾は今後に残された問題である。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Cancer Research. 44,. 1474-1478 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Investigative Dermatology. 84,. 459-460 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Cancer Research. 45,. 5426-5430 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Cancer Research. 46,. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Cancer Research. 46,. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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