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炭素資源としてのフラン化合物の有効利用法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 60219009
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

桑島 功  東京工業大学, 理, 助教授 (50016086)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードα-(トリメチルシリル)フラン / ブテノリド / シクロペンテノン
研究概要

本研究ではフラン環の特徴を活用した新規官能基変換反応および炭素鎖導入反応を開発し、有用な合成中間体である各種ブテノリドおよびシクロペンテノンの簡便な新合成法を確立した。
すなわち、フランの2-位にトリメチルシリル基を導入して得られるα-(トリメチルシリル)フラン化合物は過酢酸により酸化され対応するブテノリドを収率良く与えることを明らかにした。また、この反応中間体としてα-(トリメチルシリル)ブテノリドが生成することを見い出した。この化合物は各種の生理活性天然有機化合物中に含まれているα-メチレンラクトン骨格の構築にも極めて有用であることを示した。また、このようにして得られるブテノリドはDIBAL還元およびアルドール縮合を経て対応するシクロペンテノンに収率良く変換できることを示し、この手法を利用して2.4-および2.5-ジ置換シタロペンテノンの一般的合成法を確立した。
一方、他の芳香族化合物に比べ、フラン環の共鳴安定化エネルギーが比較的小さいため、ハロゲン化フルフリルあるいはフルフリルグリニャール試薬(またはフルフリルリチウム)は一般に極めて不安定でありこれらの化合物を合成試薬として利用することは不可能であったが、フラン環にトリトチルシリル基を導入することにより対応する化合物は著しく安定となり有機合成反応試剤としてフラン環を損うことなく利用できることを見い出した。これらの結果に基き5-(トリメチルシリル)フルフリルリチウムあるいは5-(トリメチルシリル)フルフリルクロリドは各々環外のメチレンセに求核部位あるいは求電子部位をもつブテノリド等価体として利用できることを明らかにし、各種のブチロラクトン,ブテノリド,あるいはシクロペンテノン骨核の構築に当って任意の位置に必要な炭素鎖の導入が可能となり、有機合成化学的に極めて有用であることを示した。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tetrahedron Letters. 26-50. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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