研究課題/領域番号 |
60219011
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野中 勉 東京工業大学, 国立大(その他), 助教授 (00016528)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | リグニン / 低分子化 / 電解プロセス / 高速液体クロマトグラフィー / 二酸化鉛陽極 |
研究概要 |
本年度(初年度)においてはリグニンの酸化低分子化生成物の簡便迅速な分析法をまず確立し、ついでこれをリグニンの電解酸化生成物の分析に適用しうることを確めた。このことにより、本研究の遂行において今後は電解方式、電解条件等の最適化に集中できる見通しをえることができた。 1.リグニンの酸化生成物の分析 リグニンは種々の置換ベンゼンを構成単位とする複雑な網目状高分子であり、その種類も多い、したがって、酸化分解により実に多種の芳香族化合物が生成する。本研究ではまずリグニンの酸化分解において生成の報告がある化合物を文献から抽出し、とくに電解酸化において生成の可能が高い30種を選定した。これらの標準試料の混合物を用いて、簡便迅速に分析する方法としては高速液体クロマトグラフィーが最適との判断のもとに、分析条件の最適化を行った。30種の化合物を完全に分離するための重要条件としては、 (1)カラム(Zarbox ODS)長は少なくとも25cm程度であること。 (2)溶離液は0.01M【H_3】【PO_4】水溶液/0.01M【H_3】【PO_4】メタノール溶液が最適であり、グラジェント・モードはかなり複雑なものが要求され、折線型モードの場合には5段程度になること。 などが判明した。 2.リグニンの電解酸化低分子化 アルカリリグニンをアルカリ性水溶液中で二酸化鉛陽極および白金陽極を用いて電解し、低分子化生成物の分析を行った。二酸化鉛陽極では17種、白金陽極では18種の生成物が定量定性分析されたが、両陽極における生成物分布はかなり異っていた。また、これらの生成物分布は従来法による酸化の場合とも大いに異っていた。
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