研究課題/領域番号 |
60219023
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
真鍋 修 長崎大学, 工, 教授 (70100972)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 芳香族炭素資源 / ベンゾクラウンエーテル / 応答機能 / イオン輸送 / 光異性化 / チオール / レドックス |
研究概要 |
フエノールやカテコールのような芳香族炭素資源を原料として合成されるベンゾクラウンエーテル類は、機能性ホスト化合物として新規な性質を示すことが期誘される。特に、外部よりの刺激に応答する機能を持つ系は、膜輸送速度を制御するための素子として有用である。本研究においては、芳香族炭素資源を原料として合成したベンゾクラウンエーテルに光応答性基およびレドックス応答性基を導入し、膜輸送速度をこれらの外部刺激により制御できる系を開発した。 アンモニウム基と18-クラウン6をアゾベンゼンの両端にもつ化合物は、トランス体では系内に存在する金属イオンと結合するが、紫外光照射で生成するシス体では分子内アンモニウム基との結合が優先し金属イオン親和性は喪失する。この現象を利用すると、紫外光照射下では塩基性IN水相から酸性OUT水相へイオンが濃度勾配に逆らって濃縮されることが明らかとなった。これは光でイオンを濃縮するという全く新しい輸送系である。 チオール【」!「】ジスルフィドの変換は温和な条件下で可逆的に進行することが知られている。ジスルフィド基を環内に持つベンゾクラウンエーテルは、還元により非環状化合物となるためイオン親和性が著しく低下する。この現象を利用してレドックス駆動膜輸送系を設計することが可能となった。また、非環状化合物→環状化合物の酸化による閉環過程は、金属による鋳型効果を受けることも見い出した。 このような結果は、芳香族炭素資源を原料として合成した刺激応答性のクラウンエーテル類が生体類似の高次の機能を持つ化合物として働くことを示している。
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