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フォノン阻止能の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60220006
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京学芸大学

研究代表者

新藤 茂  東京学芸大学, 教, 助手 (90134767)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワードフォノン / 阻止能 / スパッタリング
研究概要

固体中を運動するイオンや原子のエネルギー損失過程の理論的研究を行い、これまでの理論では定量的に説明出来なかった現象の説明及び物理量の計算を行なった。スパッタリングされた原子のエネルギー損失過程や、放射損傷の終期過程を議論するために最も基本的な量である、フォノン励起による低速原子にたいする阻止能の理論的研究を行いスパッタリングの実験解析から指摘されている核的阻止能の原子番号振動特性を解析した。また、フォノン阻止能の理論を用いて原子の固体内多重散乱に多体効果が、どの程度影響を及ぼすかを議論した。これまでの理論を適用することができるエネルギーの下限は我々の評価で数十eVであり、スパッタリングされ表面から放出される原子にこれまでの理論を適用することはできない。この領域でのフォノン阻止能にかんしては自由衝突近似を用い、また、より低速領域にかんしては固体原子が衝突により変位を受けないとする静的近似を用いる理論を提案し、この2つの近似の適用領域を明らかにした。その結果、自由衝突近似が十分に広いエネルギー領域にわたって適当な近似であることが結論づけられた。高速イオンにたいする電子的阻止能に関して、上記のフォノン阻止能で用いたものと同様の理論的手法を用いてこれまでの摂動論的理論の改良を行った。局所密度近似を用いた調和振子モデルに基づく方法によって非摂動論的計算が可能になることを示した。この方法により阻止能の平均イオン化エネルギーを計算した。実験との一致はトーマス・フェルミ法の範囲内で満足のゆくものであった。摂動の高次項(バーカス項)の計算も同様に行なった。従来の理論とは異なり、近距離衝突の重要性を指摘した。また、高次項の計算値が、従来の理論に比べはるかに実験事実を定量的に説明することを示した。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Surface Science. 159. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 1985年日本物理学会秋の分科会予稿集. 第2分冊. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 1985年日本物理学会秋の分科会予稿集. 第3分冊. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Surface Science. 165. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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