研究課題/領域番号 |
60220007
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
八木 克道 東京工業大学, 理, 教授 (90016072)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1985年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 反射電顕法 / FAB / イオンスパッター / 表面ステップ |
研究概要 |
本研究は表面1原子層レベルの観察を行うことが出来る反射電顕法をイオンスパッター過程のその場観察に応用することによってスパッター過程の表面現象とアニール過程の表面変化を明らかにすることを目的として立案された。 本年度はFABガンを購入し電顕に取付けられるようガンチェンバーを試作した。FABガンを選んだ理由は (1)対物レンズの磁場で曲げられない、(2)スパッター中イオン電流などによる試料まわりの電界・磁界の乱れ、従って像質の劣化が起らない、等にある。頭初、超高真空電顕試料室の真空の劣化を除去するため、ターボ分子ポンプによるガンチェンバーの差動排気を考えたが、予算の関係で断念した。 結果として 【10^(-6)】torr台の高い圧力まで試料室の真空が上昇した。 本年度はPt(111)表面のスパッター過程を観察した。表面を清浄化した後スパッターすると (1)20秒ほどで表面の単原子層高さのステップのコントラストが消失し、10原子層高さのステップがわずかにそのコントラストを残している。反射回折像はストリークを示し、菊池線など消失する。これらは、スパッターによって表面の乱れが大きくなったためと解宙される。アニール過程をまとめると、250℃でステップがあらわれる。400℃でステップの下段階が平担になり元の結晶性を回復する。650℃で広いテラスでも回復がすすみ800℃で完全に平担な表面にもどるが、ステップの位置はスパッター量だけ移動した。
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