研究課題/領域番号 |
60220010
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
野田 保 豊橋技術科学大学, 工, 教授 (70126944)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 二次イオン放出 / スパッタリング / SIMS / EHDイオン源 / デュオプラズマトロン / 同時発光分析 |
研究概要 |
本研究では、二次イオン放出現象が表面状態 特にCsや【O_2】の存在によって著しく影響されることに注目し、スパッタリングにおける励起現象のこれら吸着種への依存性について基礎的なデータを収集し二次イオン放出機構の検討を行うことを目的とした。 二次イオン放射現象は、試料の雰囲気や一次イオン種によって変わる試料表面の電子構造によって著しく影響をうける。SIMS(SeoordayIon Mass Spectrometry)で陽性元素の分析を行う場合、試料表面に【O_2】などの陰性元素が存在すると正の二次イオン化率が向上し、逆に陰性元素の分析には、Csなどの陽性元素が存在すると負の二次イオン化率が著しく向上することが知られている。これらを試料表面に供給するには、それらをガス状にして直接試料表面へ吸着させるか、それらをイオン化して一次イオン種として用いる方法があるが、本研究では前者に注目して基礎的データの収集を行った。その結果、Cs蒸着下でEHDイオン源からの【Ga^+】およびデュオプラスマトロンからの【Ar^+】により、GaAs基板を照射した際に【As^-】の相対二次イオン強度が数百倍に向上することが確認された。 二次イオン生成は、一次イオンビームの照射によって形成される衝突カスケード内での電子的励起、および表面離脱時にうける、表面との相互作用との複合現象における一つの励起過程である。従って、放出イオンの数を調べるだけでなく、同時に放出される光を測定すれば、イオンあるいは中性原子の励起状態に関する知見が得られる筈である。そこで、本研究では既存のSIMS装置にフォトン検出系を付設した。この装置を用いて、デュオプラズマトロンからの【Ar^+】照射下におけるAl試料からの二次イオンとフォトンの同時測定を行った。その結果Al【I】の強度の大きい4本のスペクトルが分解能1Å程度で得られた。
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