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結晶成長における元素の有効分配係数に対する非平衡効果の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60221001
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

黒田 登志雄  北海道大学, 低温研, 助教授 (70080447)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード鉱物結晶 / セクター構造 / 有効分配係数 / 結晶成長 / 非平衡
研究概要

地球内部で起こる鉱物結晶の成長過程と関連した重要な問題として、異なる成長面ごとに化学組成が違った"セクター構造"の形成がある。 これは、まさに、溶液から成長する結晶に含まれる第二元素に関する有効分配係数keffと成長速度Rの異方性の問題である。 この研究の第一の目的は、keffとRを母液の過飽和度,化学組成,および結晶表面の方位の関数として同時に求めることにある。 また、第二の目的は、元素の分配に対するこのような非平衡効果(速度論的効果)を直接反映した鉱物結晶の組成分布のデータとこの理論の結果を比較して、その結晶が成長した母液の化学組成を推定することである。
昭和60年度には、この問題にとって本質的な要素を含む最も簡単な系として2成分系の連続理想溶体をとりあげて次の研究成果を上げた。
1)結晶表面での質量保存を考慮して溶液中のA,B元素の拡散方程式を解いて、溶液中の各元素の分布を求めた。
2)結晶表面でA,B元素が結晶格子に組み込まれる結晶化フラックス【γ_A】,【γ_B】が、各元素の溶液と結晶での化学ポテンシャル差Δ【μ_A】,Δ【μ_B】にそれぞれ比例するとして、すなわち【γ_A】=【β_A】Δ【μ_A】,【γ_B】=【β_B】Δ【μ_B】として結晶成長速度Rと有効分配系数keffをセルフ・コンシステントに解く方法を確立した。
3)上の方法で得られた結果とこれまでに報告されている鉱物結晶の実験結果を比較したところ、各元素の結晶化フラックスとして
【γ_A】=【β_A】Δ【μ_A】+【β_(AB)】Δ【μ_B】,【γ_B】=【β_(AB)】Δ【μ_A】+【β_B】Δ【μ_B】
の形式を用いる必要のあることがわかった。 今後、ステップの運動による沿面成長機構と上式の係数【β_A】,【β_B】,【β_(AB)】の関連を考えることによって、Rおよびkeffの異方性が解明されるであろう。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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