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カルシウムイオンの細胞内動態の制御

研究課題

研究課題/領域番号 60223012
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

川喜田 正夫  東京大学, 教養, 助教授 (00012740)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードカルシウム / 筋小胞体 / 能動輸送 / ATPアーゼ / トリフルオペラジン
研究概要

骨格筋の刺戟応答時における細胞内【Ca^(2+)】イオン濃度の動態は、筋小胞体からの【Ca^(2+)】遊離と、能動輸送による筋小胞体内腔への再回収に二つの反応過程の速度によって規定されている。【Ca^(2+)】イオンの回収過程における【Ca^(2+)】動態の制御の可能性を検証し、その実態を明らかにするためには、能動輸送の担い手である【Ca^(2+)】輸送ATPaseの活性制御機構を明らかにすることが重要である。本研究においては特に、【Ca^(2+)】輸送部位の構造ならびに【Ca^(2+)】親和性の変化による輸送活性の制御に関連するいくつかの問題点について検討を加え、以下の結果を得た。
1.ATPaseの【Ca^(2+)】結合部位の構造を明らかにするために、ATPaseのトリプシン限定分解を行い、限定分解断片複合体の反応特性と【Ca^(2+)】依存性について研究した。【A_1】+【A_2】+B複合体から【A_(16)】+B複合体への開裂(【A_1】→【A_(16)】ならびに【A_2】の消失)に伴ってATPaseは失活した。しかしE-P形成活性は残存し、しかもこの反応は【10^(-6)】〜【10^(-5)】Mの【Ca^(2+)】で活性化された。この結果は【A_(16)】+B複合体中においても【Ca^(2+)】結合部位の構造がよく保存されていることを示し、この両断片が【Ca^(2+)】結合反応にも寄与していることを示唆するものと考えられる。 2.筋小胞体の【Ca^(2+)】輸送及びATPase活性は、カルシウム拮抗剤トリフルオペラジン(TFP)によって強く阻害された。15μM【Ca^(2+)】においてATPase活性に対するTFPのKiは約80μMであったが、この阻害は【Ca^(2+)】と拮抗的であることが示唆された。
3.筋小胞体膜をTriton X-100で可溶化後、ATPaseを精製し、これを膜小胞に再構成した。TFPはこの標品のATPase活性を上記小胞体膜の場合と同様に強く阻害し、また精製ATPaseに対する【Ca^(2+)】の結合を強く阻害した。精製ATPase標品中には、さきにCarafoliらがTFP感受性賦与因子と考えた。いわゆる53K糖タンパク質はほとんど存在せず、ATPaseタンパク質自体がTFP感受性を示し、TFPによって【Ca^(2+)】親和性の調節を受けることが強く示唆された。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Structure and Function of Sarcoplasmic Reticulum. .63 (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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