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デスモソーム形成のカルシウムスイッチの分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 60223017
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

大西 俊一  京都大学, 理, 教授 (00025272)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードカルシウム / デスモソーム / 分化 / 蛋白質合成 / 蛋白質のリン酸化
研究概要

デスモソームは上皮性細胞間に形成される小器官であるが、in vitroではその形成がカルシウムイオン濃度によって調節されている。マウス皮層初代培養細胞を、低濃度(30μM)のカルシウム存在下で培養するとデスモソームは形成されず、細胞の分化も生じないが、カルシウム濃度を通常の値(1μM)にするとデスモソームが同期的に生成し、生体の皮膚組織と同様な分化もin vitroで誘導される。このカルシウムスイッチの分子機構を、デスモソーム構成蛋白質の合成・リン酸化・糖鎖の結合・細胞膜への組み込み・細胞膜における成分蛋白質間の特異的相互作用・特異的集合などを明らかにすることを目的として研究した。
デスモソーム構成蛋白質のうち、デスモグリエン【I】,【II】(DG【I】,【II】)は細胞膜を貫く糖蛋白質、DG【III】は細胞外にあるデスモソーム構成蛋白質、デスモプラキン【I】/【II】,【III】,【IV】(DP【I】/【II】,【III】,【IV】)は細胞膜の細胞内側に存在している。本年度の研究結果は以下の通りである。1)DP【I】/【II】及びDG【I】,【II】,【III】は低カルシウム濃度培養液(LCM)中でも合成が行われている。2)DG【I】のターンオーバーはLCM中ではDP【I】/【II】,DG【II】に比較して早い。3)DG【I】,DG【II】のDP【I】/【II】に対する量比は高カルシウム濃度培養液(HCM)中で増加する。4)DG【II】の合成速度はHCMで著しく増加する。5)DP【I】/【II】,DG【I】はLCM中でもリン酸化されている。6)リン酸化レベルはHCM中で増加する。7)DG【I】のリン酸化速度はHCM中で大きく増加する。8)12-0-テトラデカノイルフォルボール-13-アセテート(TPA)はDP【I】/【II】,DG【I】のリン酸化速度をHCM中で増加させる。
これらの結果は、デスモソームの初期形成は既に存在しているデスモソーム蛋白質の集合によって生起すること、LCM中でDG【I】の分解を促進する機構の存在すること、DP【I】/【II】,DG【I】のリン酸化度が安定なデスモソーム構造形成に関与している可能性、プロテインキナーゼCがデスモソーム形成に関与している可能性を示唆する。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Cell Structure and Function. 10-4. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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