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ネツトワーク的多重制御システムを持つ大腸菌のレギユロンの解析

研究課題

研究課題/領域番号 60224007
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

中田 篤男  大阪大学, 微研, 助教授 (80029769)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード大腸菌 / リン酸レギュロン / 正の調節機構 / リン酸膜輸送系 / リン酸ボックス / 適応調節 / DNA塩基配列 / 融合遺伝子
研究概要

大腸菌のリン酸レギュロンと呼ばれる遺伝子群は、培地中にリン酸が豊富にあるときは抑制されているが、リン酸が欠乏すると発現が誘導され、それぞれの遺伝子産物が働いて残り少ないリン酸を有効に利用する、という環境変化に対する巧妙な適応の系である。この遺伝子群の発現の調節系を分子レベルで解析することは、単に適応現象にとどまらず、遺伝子発現の制御機構のモデルを提供することになり、それによって細胞の分化や癌化の過程での遺伝子発現の調節機構の解明に大きく貢献するものである。
我々は、組み換え遺伝子技法を用いて大腸菌リン酸レギュロンの遺伝子群をクロン化し、個々の遺伝子の一次構造を決定し、また、それらの発現の調節様式をin vivoおよびin vitroの系を用いて解析している。本年度の成果は、1.リン酸特異的膜輸送系の遺伝子を含むDNA断片の全塩基配列を決定した(発表論文1)。これにより5個の遺伝子が1個のオペロンを構成していることを明かにした。それらの蛋白質の構造から、そのうちの4個の遺伝子産物は膜付近にあって、リン酸を特異的に取り込む役割りを、1個は調節遺伝子群との接点の役割りを演じると推論した。2.リン酸レギュロン遺伝子群の発現には2個の調節遺伝子が正の調節に働いている。これらとある酵素を作る遺伝子との融合遺伝子を作成し、その酵素活性を指標として調節遺伝子の発現の調節様式を調べ、調節機構のモデルを提唱した(発表論文2、3)。さらに全塩基配列を決定し、これらが1個のオペロンを構成していることを明らかにした。このオペロンの調節領域には、リン酸レギュロン遺伝子群に共通の特異的な塩基配列が存在することを見出し、これにリン酸ボックスと命名した(論文投稿中)。これはリン酸レギュロン遺伝子が正の調節のもとで転写が開始される際に、重要な役割りを演じていると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Mol.Biol.184-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Biochem.97-4. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Mol.Biol.184-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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