研究課題/領域番号 |
60227014
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
黒田 泰弘 徳島大学, 医, 助教授 (20035471)
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研究期間 (年度) |
1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 高乳酸血症 / 乳酸 / ピルビン酸 / 膜輸送 / 先天代謝異常症 / 線維芽細胞 |
研究概要 |
先天性高乳酸血症は有機酸代謝異常症の中ではもっとも多く、その発生頻度は比較的高いものと思われる。しかし本症の2/3以上の症例においてはその原因が不明である。したがって先天性高乳酸血症における病因の解明は本症の診断および治療上、早急に解決すべき重要な課題である。細胞の浮遊液に加えられた(1-【^(14)C】)ピルビン酸は細胞膜を通過して細胞質内に入り、ついでミトコンドリア膜を通過してミトコンドリア内に入り、ミトコンドリア・マトリックスに存在するピルビン酸脱水素酵素(PDH)による酸化的脱炭酸反応によりはじめて【^14(CO)_2】を発生する。したがってピルビン酸の膜輸送を含め、これらの過程のいずれの部位に障害があっても(1-【^(14)C】)ピルビン酸脱炭酸能が低下する。またグルコースからの乳酸産生量はグルコース代謝の主経路である嫌気的解糖系およびTCAサイクルに異常がありピルビン酸が蓄積すると増加する。そこで本研究では原因不明の高乳酸血症患者由来の培養皮膚線維芽細胞におけるピルビン酸の膜輸送を含むピルビン酸代謝障害の存在をスクリーニングする目的で線維芽細胞の(1-【^(14)C】)ピルビン酸脱炭酸能およびグルコースからの乳酸産生能を測定した。 (1-【^(14)C】)ピルビン酸の脱炭酸能は従来の方法で、またグルコースからの乳酸産生能は乳酸酸化酵素を用いる新しい測定法を開発し、その方法で測定した。培養皮膚線維芽細胞の(1-【^(14)C】)ピルビン酸脱炭酸能およびグルコースからの乳酸産生能はPDH欠損症で異常値を示した。また原因不明の高乳酸血症においても(1-【^(14)C】)ピルビン酸脱炭酸能の低下傾向および乳酸産生能の亢進がみられた。しかし測定値は同一線維芽細胞を用いてもかなり変動した。したがって今後、これらの測定法を改良することによって測定値の変動を小さくすれば培養皮膚線維芽細胞におけるピルビン酸代謝障害を確実にスクリーニングできるものと思われる。
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